実態 ページ5
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昨日のレッスンはあまりにもひどかった。
私はあんなレッスンなどを見たこと
なんて一度もない。
でも…私の細胞が…違うの一点張りだ。
私は脳の動くままに
彼らにアドバイスするだけだ。
…今日からやるって言っちゃったしなぁ。
「失礼しまーす。」
昨日よりも早めに来ると
もうすでにほとんどの人が揃っていた。
…Ｊｒ.たちの名前と顔は完全に覚えた。
動きの癖もなぜか頭に入っている。
どうすれば改善されるかも…
レッスン開始は１０時から。
今の時間はその１０分前。
神崎「鈴波！」
「はい！」
神崎「これ、今日のレッスン表だ。」
「……はい。」
私は神崎さんから髪を受け取ると
バインダーにつける。
…とりあえずこれで1回通してもらうか。
なぜか分からないけど私の脳が
この場所で得る情報は何百とある。
気抜いて頑張るかぁ…。
神崎「始めるぞ！」
神崎さんの掛け声で全員が動き出す。
ここからダメじゃん。
「ちょっと待ってください。」
神崎「あぁ…鈴波。言い忘れてたが
レッスンの時や仕事中は
サポーターの方がタレントより上
という認識がある。タメ口でいい。」
「そうなんですｋ…そうなんだ。」
そう言うのもっと早く言ってよー。
なんか変な目で見られちゃったじゃん。
恥ずかしいなぁ、もう！
永瀬「で何？…名前だけサポーター。」
平野「廉！サポーターは大事なんやで！？」
永瀬「だから何？あんな女すぐ辞めるって。」
…だからむかつくぅ〜。
あーゆーやつほんとに嫌い！
私のこと何も知らないくせにぃ！！
「そんなに嫌なら
あなただけ１人でやってれば？
私の話を聞いてくれる人だけ
聞いてくれたらいいから。
別に私はあなたに話を聞いて欲しいなんて
一言も言ってないし。
で、さっき止めた理由なんだけど。
レッスンを始めるときって
いつもあんな感じ？」
海人「うん。そうだよ？」
平野「それがどうかしたの？」
「…私、スポーツやってたからダンスも
スポーツだと思うな？
そう思ったらどうしても
先生の掛け声で始めるっておかしい。
だってお前らは
この神崎に教えていただいてるんだろ？
だったら２分前や３分前に所定の位置に並んで
軽く運動しておくのが普通。
そう思うだろ？」
神崎「どんどん口調が慣れていってる。」
私の頭が回転しっぱなしなので
神崎さんの話なんて頭に入らなかった。
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作者名：聖マイン(第１号) | 作成日時：2017年9月24日 22時
