ろくつぶ ページ6
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飲んじゃダメって
自分では分かってるんだけど
飲みたくなるのが私の悪い癖で…
さらに隣に平野くんがいるから
全然自分を抑えられない。
紫「そんな飲むんやったら
家で飲んで寝たほうがええんちゃう?」
『その方がいいですね。』
まだ敬語は崩れてはいけない。
家以外で崩れるのは私じゃない。
それに平野くんにバレちゃいけない。
私がもっとホワホワキャラだって。
優「お会計〜。」
平野くんが全部やってくれたみたいで
私は先にタクシーに乗っとくように言われた。
タクシーに乗ってしばらくすると
平野くんも乗ってくる。
紫「僕ん家でもええ?」
『…うん。』
一瞬断ろうと余ったけど
平野くんの目が本気だったから断れなかった。
平野くんは運転手さんに
自分の家の場所を伝えると
私の横に座りなおした。
紫「僕の肩使ってしばらくなら寝てええよ。」
『ありがと。でも大丈夫です。』
しばらく車が走ると
小さな路地で止まった車。
平野くんは先に降りると
私の方に手を差し出してくれる。
ジェントルメン?…ふふっ…おかし。
でも…私はきっとどこかで分かってた。
彼の家に入ればもう戻れないことを。
紫「どうぞ?」
家のドアを開けてエスコートしてくれる。
私は言葉に甘えて先に部屋に入る。
するとソファに座っておくように言われる。
紫「はい。ビールとおつまみ。」
缶ビールが何本かとおつまみがいくつか。
なんか…ぬれおかきがある。
『かんぱーい。』
紫「かんぱーい。」
飲めば悩むほど意識が
遠のいていく感覚が体を襲う。
やばい…座ってもいられない…。
あれ?意識が…。
そこで私の意識が遠のいていった。
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作者名:聖マイン(第1号) | 作成日時:2017年9月19日 0時