ごつぶ ページ5
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仕事がなんとなく片付いて
そろそろ上がるかぁ、なんて考えていた頃
紫「伽耶ちゃ〜ん!!」
また、ちゃん呼びに戻ってる平野くんが
会議から資料を持って帰ってきた。
席から立ち上がっていた私は
厄介なことに巻き込まれる前に帰ろうとする。
『私もう上がりますよ。』
紫「待って!一緒にご飯食べに行かへん?」
『ご飯?…それなら。』
紫「じゃあ10分くらい待ってて!」
少しだけ強引に行く約束をした平野くんは
資料を戻しに資料室に走って行った。
ロビーで待っていると
しばらくして走ってくる影があった。
紫「お待たせ。」
『別にそんな待ってませんよ。』
行こかぁ〜なんて
のんきに鼻歌を歌いながら歩き出す。
私はその後ろ姿についていく。
『どこ行くんですか?』
人の多い場所を歩きながら
ふと疑問に思ったことを聞くと…
紫「んふふ。…内緒。」
なんて秘密にされた。
まぁすぐに分かることだろうし…
いいかな。←
そんな歩かないうちに少し暗い路地に入る。
と小さな居酒屋の前で平野くんが足を止める。
紫「優太〜!」
誰かの名前を呼びながら中に入っていく
平野くんに続いて中に入る。
…優太って誰よ。
っていうかここって平野くんの
行きつけなのかな?
?「おぅ!いらっしゃい。…ってお前!こんな
可愛い子どっから連れてきたんだよ!?」
紫「会社の先輩やって。」
?「ちゃっかりしてんな〜。」
はちまきをして店の制服を着た若い少年が
平野くんと仲よさそうに話しながら
メニューやらなんやらを準備してくれる。
優「あ…俺、岸優太って言います!
この店でずっと働いてて
紫耀とは高校から仲良くしてます!」
『あ、神崎伽耶です。』
律儀に私に自己紹介をしてくれる。
平野くんと友達ってことは社長ともかな?
そんなことを適当に思いながら
とりあえずビールとおつまみを頼んだ。
でもさ?私よく考えたら…
お酒飲んだらダメなんだよね。
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作者名:聖マイン(第1号) | 作成日時:2017年9月19日 0時