無気力十六人目 ページ17
あれから私達は政府のとある建物の外で待ってます
30分はかかるらしい。
広々とした政府前の噴水公園‥‥の、端の端にある建物と建物の間の細い路地にいます。
何故かこんな所にポツリとベンチがあって、
二人がけだったから私とみっちゃんが座って、あと愛染くんを私の膝の上に乗せてる
‥さっきからみっちゃんがあんまり話さないんだけど、やっぱりあの役嫌だったのかな
「‥すんまへんなぁ、嫌な役やらせてしもうて」
「え‥？」
「やっぱり、自分があの役した方が良かった」
キョトンとした顔をしたみっちゃんは私がそう言うと赤い目が揺れて凄く慌てだした
「ち、違うんだ‥！むしろ頼って貰えて嬉しかったよ！」
「でも、光忠辛そうな顔しとるで？」
「や、あの‥それは‥‥」
みっちゃんは私と、何故か私の膝の上で寝ている愛染くんをチラリと見た
赤い綺麗な目を少し涙で濡らしたかと思えば、それを隠すように下を向いた
「やっぱり、僕に付け入る隙なんて、無いんだなって」
「‥‥は？」
「愛染くんと君は、同じ刀派で、大切な子だって分かってるけど‥」
「この場所で初めてあった僕のことも少しくらい、大切だって、思ってくれてるって、お、思って」
ポロポロと綺麗な瞳から涙を流すみっちゃん。
‥！ああ‥さっき私が愛染くん一番〜！みたいな事言ったからか
「‥ふふ、」
「ちょ、なんで笑って‥「光忠はん。」」
「自分、ホントは出来れば働きたく無いタチなんですわ。でも、こうして自分から動いてどうにかしようとするのは光忠はんがいたからやし」
「自分、もし此処から出れたら、ずっと光忠はんと日の当たるあったかい縁側とかで昼寝でもしてみたいなぁて思うとりました」
「‥それって」
目元を赤くしたみっちゃんの、癖っ毛な髪を優しく梳いた
「自分、此れからもずっとずっーと、光忠はんと一緒におるつもりですわ。」
「嫌がられてしもうてもな」
「やって自分、あんさんと一緒におらんと落ち着かんから」
“ダメでっしゃろか？”
一瞬目を見開いたみっちゃんはそれからグスリと鼻を啜って涙の溜まった目を細めた
「ゔうん‥‥全然‥だ、ダメじゃ無い」
「そか、それは良かった」
“もー、泣かんとってください”という私も、久しぶりに笑えた気がした
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清水(プロフ) - めっちゃおもろかったです！最高です！今まで読んだ小説の中で、こんなにいい小説は、少なかったと思います！少し文才分けて貰えないでしょうかね…((ﾎﾞｿｯ… (2020年7月27日 18時) (
レス) id: 2cb2a6d1d4 (このIDを非表示/違反報告)
kuroneko021(プロフ) - 最高の小説ですやん めっちゃおもろいわぁ 出来れば続編書いてくれやらへんやろうかぁ (2018年6月25日 19時) (レス) id: 2970afe9a4 (このIDを非表示/違反報告)
琴 - 明けましておめでとう！今年もよろしくね！ (2018年1月1日 10時) (レス) id: 5b480b8d9c (このIDを非表示/違反報告)
琴 - 伝えたよー！あと、番外編みたよ！もう三人が可愛すぎて危なかった。天国から帰れないところだった。 (2017年11月13日 0時) (レス) id: 5b480b8d9c (このIDを非表示/違反報告)
ジル(プロフ) - 琴さん» うわあありがとうございますって妹さんに伝えといて(´；ω；`)嬉しい(´；ω；`) (2017年11月12日 6時) (レス) id: 4811f67d94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジル | 作成日時：2017年10月28日 20時
