僕のことが嫌いな彼女。 (ページ5)

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5話ページ5

学校に行くとAがいる。それだけで癒しでしかなかった。
『A〜！』
「話しかけないでください。」
そう言いながらも睨む彼女はどこか最初の時よりかは優しい目をしていた。
ヒソヒソという女子のAを噂する声を聞きつけると俺は体が勝手に動いて何の話してたの〜？と圧をかけるようになっていた。
｢恋する男子は違うね〜笑｣
『うるっさい。』

(ねえ。Aなんか最近吉沢くんと仲良くない？)
「私は好きじゃない。委員会で仕方なく絡んでるだけ。」
そうAの友人の櫻と喋っている。
(ぶっちゃけ吉沢くんのことはどう思ってんの？)
「面倒事巻き込まれそうな人。あんまり好きなタイプじゃない。」
トラブルに巻き込まれないため言ってるとは言え少し傷つく。
(そう？A結構初対面の人に見せる目よりかは優しい目をしてたよ。)
「気のせいだって笑あのこと覚えてるでしょ？」
(あ〜。克服は長そうだね。)
「あの時よりはマシだけどね。男性とも話せるようになったし。」
携帯触ってる振りをするがずっと聞き耳を立てていた。あの時とはなんだろうか。俺に言ってないことがきっとあるのだろう。少し悲しくなった。

今日の委員会が少し怖かった。

「じゃあよろしくお願いします。体育祭や文化祭のテーマ、ブース、競技等を決める他買い出しなど色々なことを決めるので1度クラスで話合いをする。という方針でよろしいでしょうか？」
『ん。いいよ。』
「進行など吉沢くんがやって貰っていい……かな？」
『あー。任せて。書記だけ任せていい？』
「ぜひぜひ任せて。そういえば学校祭の旗誰推薦しよう……もう自分でやろうかな。」
『なら俺手伝うよ。夏休みでしょ？』
「うん。櫻は来てくれるらしいんだけどさ、」
『なら俺も山田くん呼ぶかな。』
「ありがとう〜。どうにかなりそう。」
さっさと学校祭のことを決めて電車に向かう。
「あ、今日途中で降ります。」
『なんかあったの？』
「…特にないです。」
『絶対嘘。その顔何かあったでしょ。』
「あなたに言うメリットは？」
『助けてあげれるかもじゃん。』
「じゃあ私を尾行してください。そうすれば真実が分かります。絶対バレないようにしてくださいね。」
『うん』
一体なんのことか分からなかった。
でもこれが彼女を苦しめる原因なことは明確だった。
助けてやりたい。その一心で俺は彼女について行った。