2話 ページ3
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暑い。無性に暑い。
あれ、昨日扇風機つけずに寝ちゃったっけ。
熱がこもってて、じわじわ体温が上がっていって。
そう、外にいるときみたいな。
外?
「……」
額にへばりつく汗に特大の不快感を覚え、パッと目を開けた。
目の前に広がる、重なり合うように分厚く生い茂った木々と入道雲がちらほら覗く、染めたように青い空。
何かにもたれながら座っている私。
「…うん」
ツクツクボウシやアブラゼミの鳴く音がやけにクリアに聞こえる中、時折涼しい風が髪を揺らす。
「……」
(本当に外じゃん…)
見覚えのない場所。どう首を傾げて角度を変えてみても私の部屋の原型は全く留めていない。いくら目を擦ろうと、パチパチ瞬きしようと、周りの光景は全く変わらない。頬を両手でペチペチ叩くが効果はなし。
???
状況がいまいち読み込めていないが、なんだかファンタジー作品にありがちなシチュエーション。傍観していただけのときは特に何も感じていなかったけど、いざ自分がとなるとドキドキ。少し怖いような、でもわくわくするというか。
よいしょと、とりあえず立ってみる。お尻についた砂を払って辺りを見渡した。
私がもたれていたのは木造の倉庫のような建物。庭を手入れする道具とかが入ってるやつ。
その奥には割と古そうな家がどどんと。お勝手口や物干し竿が見えるあたりここはまさに誰かの家の裏ということだろう。
(探検、してみようか)
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*まめ丸*(プロフ) - 坂名つばめさん» いえいえ!!はい!更新ゆっくり少しずつ頑張ってください!!ファイトです!! (2019年7月23日 12時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)
坂名つばめ(プロフ) - *まめ丸*さん» ありがとうございます〜その言葉が本当に励みになります!更新頑張ります! (2019年7月23日 12時) (レス) id: 72f167e803 (このIDを非表示/違反報告)
*まめ丸*(プロフ) - 初めまして!!この度見させて頂いて物凄くハマりました!!おかげで元気とワクワクを貰っています!!これからも頑張ってください!!(*´▽`*) (2019年7月23日 0時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)
坂名つばめ(プロフ) - 自衛隊員さん» ありがとうございます〜!頻度上げられるよう頑張りますねヽ(^^)ノ (2018年12月6日 20時) (レス) id: 72f167e803 (このIDを非表示/違反報告)
自衛隊員(プロフ) - 合格、おめでとうございます!!更新を楽しみにしております!! (2018年12月5日 21時) (レス) id: 848cb8c477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:坂名つばめ | 作成日時:2017年8月28日 3時