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19話 ページ20






「ーい……」



「……ちゃ」



なに…



暗闇から、声がするような…



全然聞き取れないけど、



もしかして…



「こーい、お茶?」



「へ?」



お互いにしばらく無言で見つめ合う。目の前にいるのは夏希ちゃん。その間に私の頭は段々とクリアになっていき、今しがた発言したワードがとんちんかんだということに気がついた。



「あ、あれ、私何言ってんの」



「ぷっ。Aちゃんってば全然起きないと思ったら、急に、ふふっ。お茶がどうかしたの?」



「や、お茶は……なんだろうね」



実を言うと、元いた世界ではかなりメジャーな商品名、だったりして。なんでこれが第一声で出てきたのかは謎だけど。



そうか、住んでいる世界が違えば例え同じ日本と言えど色々違うものはあるんだな。あたりまえのようで、どこか抜けていた部分かもしれない。



今回のように、飲み物のメーカーや機械類のメーカなど身近な存在から、芸能界や世界の情勢などなど。共通点と相違点をしっかり把握するのもまた必要だろう。



とりあえず、今後固有名詞的な存在のものは口にしないのが吉だ(寝言は防ぎようないけど)。誤魔化すのも大変だしね。



で、それは置いといて。



「夏希ちゃん、もしかして起こしに来てくれた…?」



「うん!夕飯が出来たよーって」



夕飯!?



バッと辺りを見渡してみると、確かに記憶が途絶える前に比べて断然薄暗い。夏希ちゃん越しに、開いた襖の奥を見やるとすでに太陽が沈んでいる様子が確認できた。



「ごめんね、夕飯の支度手伝いに行くって言ってたのに」



「ぜーんぜん。実は一回様子見に来たんだ。そしたらAちゃんがすっごい気持ちよさそうに寝てるもんだから、そのままUターンってわけ」



「い、いびきかいたり変なこと言ったりしてなかった?」



「大丈夫だったよ。あ、でも」



「ででっ、でも!?」



「寝顔可愛かった!」



ふふっといたずらっぽく笑う夏希ちゃんがとびきり可愛かったのは脳内メモリにしっかり刻んだとして、何も変な呟きはしていないようでほっとした。



それにしても、私はどのくらい居眠りをしていたんだろう。居候させてもらう身としても陣内家のみんなと接する機会にしても、ここは参加したいところだった。家の間取り確認も結局できずじまい。



もうちょい気を引き締めなければ。



「ほら、一緒に行こう!」



「うん!」



夏希ちゃんの手を取り、部屋をあとにした。

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*まめ丸*(プロフ) - 坂名つばめさん» いえいえ!!はい!更新ゆっくり少しずつ頑張ってください!!ファイトです!! (2019年7月23日 12時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)
坂名つばめ(プロフ) - *まめ丸*さん» ありがとうございます〜その言葉が本当に励みになります!更新頑張ります! (2019年7月23日 12時) (レス) id: 72f167e803 (このIDを非表示/違反報告)
*まめ丸*(プロフ) - 初めまして!!この度見させて頂いて物凄くハマりました!!おかげで元気とワクワクを貰っています!!これからも頑張ってください!!(*´▽`*) (2019年7月23日 0時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)
坂名つばめ(プロフ) - 自衛隊員さん» ありがとうございます〜!頻度上げられるよう頑張りますねヽ(^^)ノ (2018年12月6日 20時) (レス) id: 72f167e803 (このIDを非表示/違反報告)
自衛隊員(プロフ) - 合格、おめでとうございます!!更新を楽しみにしております!! (2018年12月5日 21時) (レス) id: 848cb8c477 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:坂名つばめ | 作成日時:2017年8月28日 3時

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