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何を言っても何を考えても結局は明日は来るわけで、きっと君の記憶もあっという間になくなってしまう。
苦しいね。苦しいよ。
ずる賢い君なら、なにか消失を食い止める技を知っているのではないのかい。
尋ねてみてもきっと教えてくれない。
だって君はもういないんだから。
手のひらに息を吐く。多少はあたたかくなるかと思ったけど前々そんなことはなくて。
君の温かさが足りなくて否応なしに俺の人間らしさが身体中から溢れ出していく。
涙が出そうだ。隣で手を握ってくれる君がいないことが何故かとてつもなく悲しくて、堪えても漏れてきそうだ。
何故、こんなにも寒いのか。
「君がいたなら_____」
ガタンゴトン、と目の前を通り抜けていく電車の音が呟きを掻き消していく。
いくら願っても君という人が帰ってくることはないのだ、と。
八年たった今でも君を想うことが間違っていることのように感じてしまって、指先から脆く崩れていく醜い執着心が地面をはって消えていく。
人間は正しいことだけして生きていけばいいのだと学んだ。
スマホの画面を確認する。21:55。
未だに虚空を漂っている自分の体温を尻目に、暗い闇のなかに飛び込んだ。
夜明けはまだ来ない。
END
_____________
ゆるりと一筆書かせてもらいました。
短いので読みやすいかな、と。謎過ぎる文章には変わりないですが。
ハッピーな感じは他の皆様に求めておいてください(遠い目)
寂寥……なんて題名ですが、本当に意味不明な文章で申し訳なさすぎる感じです……。ごめんなさい……。
夢主不在も大変申し訳ない、これが書きたかったんだ。
全く楽しくはないお話でしたが、赤葦京治という人間の新しい可能性を、と。(笑)
雪比良でした。
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悠 - どの作品も感動しました、皆さんこれからもがんばってください。長文失礼しました<(_ _)> (2016年12月7日 22時) (レス) id: c47e427da5 (このIDを非表示/違反報告)
悠 - スタぁとさん、何突然怒ってるのが起こってるのに、また怒りが止まらないが股怒りが、になっていますよ。 (2016年12月7日 22時) (レス) id: c47e427da5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そら、雪比良、スタぁと、柚葉、minmi x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年12月5日 20時