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side A
涙は最初に聞いたあの時に枯れたと思っていたのに。
声でバレないように
枕に顔を押し付けてそっと涙を流す。
"置いて行かないで"
この言葉が言えたら
どれだけ良かったのだろうか。
でもその言葉を無責任に発せるほど
私はバカじゃない。
その言葉を言ったって
きっとミンソクを困らせるだけだって
十分に分かっている。
「A、また泣かせてごめんな」
トントン、と心地よく背中を優しく叩く手。
春の風のようにしっとりと私を包む声。
『ミンソクのせいじゃないよ』
「でも泣いてるのは俺の兵役だろ」
猫目がへらり、と心配そうに目尻が下がった。
そんな顔させたくないのになぁ
そう思いながらミンソクの肩に頭を預けてみる。
「恋人みたいだな、こんなことすると」
『そんなこと思うんだ笑』
「思っちゃ悪いかよ笑」
ミンソクといると気を張らなくていいのが好き
長い付き合いだし
ちょっと年の離れているお兄ちゃんって感じ。
たぶんそれはミンソクの包容力だと思う。
『守るからね、ミンソクが大好きなEXOを』
「頼もしい長女で良かったわ」
『どーも？笑』
すっかりいつも通りの空気に戻って
やっぱりこういうところが
付き合いの長さと仲の良さだと思う。
「ありがとな」
『ん？』
「いつもAに背中押されてばっかりだわ」
『私もだけど』
「でも、俺はこの場所を手放したくない」
「手放す気もない」
「俺がいない間、守ってくれよ」
「俺の分身のあいつらと」
『もちろん』
嬉しそうに笑ったミンソク
行ってらっしゃい
その言葉は心の中で彼に送ろう
.
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なな - この組み合わせ最高です！ (2019年3月29日 2時) (
レス) id: 56de4c3642 (このIDを非表示/違反報告)
初音(プロフ) - 好きと好きが合わさった素敵な小説…楽しみにしてます！ (2019年3月24日 18時) (レス) id: c0fa5c81b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シヲン | 作成日時：2019年3月23日 20時
