はやく、はやく ページ26
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"ゆっくり話したいことがあるから、Aちゃんの家借りてもいいかな？"
すぐ返事が返って来たかと思えばこの内容。
何だかちょっと切羽詰まった雰囲気が読み取れてしまう返事で
少しだけ、臆病な私が顔を出す。どうしよ怖い、
もう会えないとか言われちゃったりするのかな...
別にそんな深い関係でもないんだけど、もっと紫耀くんのこと知りたいって思っちゃった私がいるのは事実で。だからきっと話の内容によってはもう立ち直れないかもしれない。
一人でいるとマイナスな想像しか出来なくて、じっとしてられなくなった私はマフラーをぐるぐる巻にして近場のコンビニに向かう。1秒でも早く彼に会いたい、会って顔見て安心したい...。
思ったより早めについてしまったのか紫耀くんらしき人影はどこにも見当たらない。荒くなった息を整えようと大きく深呼吸して、バクバク鳴り止まない心臓を押さえる。
はやく、会いたい。はやく、はやく。
以前の彼と同じように銀色のポールに浅く腰掛けて、冷えきった指先に息をふきかけ空を見る。
今日も今日とて暗くて、明るい東京の空はなんだか寂しそうな色で無性に泣きたくなってしまった。
廉「...あれ、A？何してるんこんなとこで。」
トントンと肩を叩かれ紫耀くんの顔を浮かべた私は勢いよく振り返る、けど
そこに居たのは黒縁メガネをかけた廉くんだった。
『...れ、んくん...』
廉「仕事案外はよ終わってこれから飯やねんけど、行く？」
私のマフラーを少し下げて、私の顔をグイッと覗き込むかのように少ししゃがんだ彼。自然と目線は同じ高さになる。
何も反応を示さない私を不思議に思ったのか、"どしたん？なんかあった？"って優しい声色で問い掛けてくるもんだから
なんだか一気に不安が押し寄せてくるし、廉くんの顔も声も優しくて縋り付きたくなってしまう。
『...れん、くん、、』
廉「ん？なに泣きそうなってんねん、大丈夫か？」
うるうる、視界がぼやけるのと同時に私の腕は誰かに引っ張られる。
匂いと荒い息遣いでその犯人が誰なのか分かってしまう私はもう戻れないところまで来てしまったのかもしれない。
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小松ミナ(プロフ) - すてきなお話で、待つのも楽しみにです(〃ω〃)紫耀くんとのこれからが気になります♡ (2022年12月3日 15時) (
レス) id: f4f49d3608 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぴ(プロフ) - ミナさん» のんびり亀更新ですが...笑 コメントありがとうございます。励みになります！ (2022年12月3日 15時) (レス) id: d58e5be1a5 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 更新嬉しいです!ありがとうございます (2022年12月3日 6時) (レス) id: f4f49d3608 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - 続き楽しみです(๑>◡<๑) (2022年12月2日 22時) (レス) id: f4f49d3608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆぴ | 作成日時：2021年9月6日 18時
