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__ その日の夜。
課題もキリの良い所で終わらせて、
ソファに寝転がっていた。
天井で輝くシャンデリアが凄く儚げで…
「 廉さん…まだかな、 」
いつの間にか、そんな事を口にしていた。
と、ドアの方からガタリと音がして
慌てて体を起こすと音のした方に顔を向ける。
そこには…
廉「 あかん…めっちゃ、嬉しい… 」
って言いながら口元を抑える廉さんがいて。
その顔は、真っ赤で頬が緩んでいた。
今の言葉を聞かれていたと思うと、廉さんが帰ってきた事よりも先に頭が焦り出す。
あんな、恥ずかしい言葉…
本人がいない所で言うのも恥ずかしいのに…
本人に聞かれるとか災難だ。
それでもなんとか弁明しようとするけど
廉さんは私が口を開くよりも先に、足取り軽く私に近づいてきて体を抱き寄せた。
あまりに突然の事で頭が追いつかない。
私を包んでいるのは間違い無く廉さんの体温で。
微かに漂った香水の独特な香り。
私の心臓は、太鼓の如く激しく打ち付けていた。
「 え、れ…れれ廉さん? 」
あまりの動揺に口の震えが止まらない。
すると廉さんは、腕に力を強めて。
廉「 大好きな人を…待たせるんが辛くて、
でも、Aは平気やと思ってたから… 」
“ ほんまに、嬉しかった ”
それを聞くだけで温和になっていく心。
平気なわけないじゃん。
もう私の中で、廉さんは知らない人じゃない。
__ 思い出したんだから。
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よえとぎ(プロフ) - るるぽんぬさん» コメントありがとうございます。いいお話がお届けできるように頑張ります! (2018年7月24日 11時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
るるぽんぬ(プロフ) - 今日初めて見ましたがとっても面白いです!更新楽しみに待ってます! (2018年7月24日 11時) (レス) id: 7038e95e66 (このIDを非表示/違反報告)
よえとぎ(プロフ) - 七星さん» コメントありがとうございます。お話を届けられるように頑張りますね! (2018年7月24日 0時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
七星(プロフ) - 毎回更新楽しみにしています!できれば完結まで見たいです! (2018年7月24日 0時) (レス) id: 26f8990d94 (このIDを非表示/違反報告)
よえとぎ(プロフ) - なぎーりさん» コメントありがとうございます。結末がお届けできるように頑張ります! (2018年7月23日 23時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
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