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どうせ自分で食べるのがめんどくさいだけなんだろうと思いつつ、仕方なく器を自分の方に戻す。

空いている手でスプーンを掴むとお粥を掬う。


「仕方ないな、…全く」


なんて言いながらスプーンを自分の口元に持ってくると、“ ふぅふぅ… ” と湯気を飛ばす。

出来立てだから結構熱いかもなぁ…って思いながらも、出来る範囲で冷ましてあげる。

“ はい、どーぞ ” とか何とか言って、多分冷めたであろうお粥を廉くんの方に向ける。

と、ゆっくりと口を開けて食べてくれた。

口の端についたお米を舐め取りながら、美味しそうに口角を上げて目を細めてくれる。


「ん〜、美味い…っ!」


満面の笑みで笑ってくれるから、なんだかんだあったけど、作った甲斐があったなーと思う。

そのまま、本当に病人か?と思うほどのスピードでペロリとお粥を完食しまうから、

廉くんに、ちょっとビビったりもした。

普通に風邪引いたりなんかしたら、食事が喉を通らないのが一般的だと思うんだけど。


ま、いっかって勝手に納得しながら、約束通りスポーツドリンクで薬を飲む彼を見る。

一口飲むたびに首元の喉仏が上下に動く。

相当殿が乾いていたのか、ペットボトルのスポーツドリンクを一瞬で飲み干してしまった。


「あんまり一気に飲んじゃ…」

「俺、一生おねーさんと一緒がええなぁ…」


私が注意しようとペットボトルの蓋を閉めながら何気無く言うと、それに被せてきた。

幸せそうに、でもどこか真剣な空気をまとった視線を私ではないところに向けている。

どこを見ているのかは分からない。

どうして急にそんなことを言い出したのかも分からないけど、…私の心臓は激しく脈打っていた。

まるで腹の中に太鼓でもあるかのように大きくなり、身体中に響いてくる心臓の音。

すぐ側に居る廉くんにまで聞こえそうで怖い。


もし、このまま私の気持ちが伝わってくれたら、どんなに楽だろうって考える。

でも私はまだ、廉くんを完全に好きって自信がなければ、告白するような勇気もない。

廉くんがいなくなるのが…、怖い。

でも…それでもいい、勇気なんかなくってもいいんだ、気持ちが伝われば…。

神様、もうそろそろ許してください。

もうこれ以上、自分に嘘はつきたく無いんです。




__ “ 私も一緒がいいな、 ”




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よえとぎ(プロフ) - ちなみ氏さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけるととても助かります!次の作品は上手く出来るように励むので覗いてみてくださいねw (2018年7月4日 11時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
ちなみ氏(プロフ) - よえとぎさんの小説は毎日の楽しみです。完結の仕方はご自身が納得されてるのであれば全然ありだと思います!おつかれさまでした┏○)) また次作も楽しみにしております! (2018年7月4日 8時) (レス) id: 9730464fb1 (このIDを非表示/違反報告)
よえとぎ(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。頑張りますね! (2018年6月16日 22時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
あや - たのしみにしてます! (2018年6月16日 21時) (レス) id: 3349337455 (このIDを非表示/違反報告)
よえとぎ(プロフ) - 西野ぴよこさん» コメントありがとうございます。これからも廉くん目線を増やしていくつもりなので、期待しててください! (2018年6月13日 16時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よえとぎ | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年6月6日 23時

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