＃５ ページ20
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俺がおねーさんの背中に腕を回すと、
不満そうな声を出しながら、タオルから顔を出す。
と、俺の目が合った瞬間、りんごかな？って思うくらい耳まで真っ赤になってしまって。
パクパクと口を開けたり閉めたりしていた。
「また泣いてたやろ？」
「 … 」
俺の質問に、顔をふるふると横に振っては下を見て俯いてしまったおねーさん。
俺の体を押して、離れようとするけど。
“ ちゃんと教えてくれるまで離さへん ” って悪戯に言ってみたら、じっと俺の顔を見てきた。
弱々しく揺れる瞳から、涙が一粒流れる。
一瞬、何が起きたのかと戸惑ったけど、ここで取り乱してしまったら、なんか終わる気がして。
小さく息を吸うと、おねーさんの頭を撫でた。
と、ふと口を開いたおねーさん。
「…廉くんが。…もう、帰ってこないんじゃないかって…、思っちゃったの、！」
その言葉に俺が戸惑っていると、恥ずかしいのか腕を曲げて思いっきり首に顔を埋めてきた。
チラッとだけ見える耳が真っ赤に染まってて。
嘘でも誤魔化しでも何でも無いんやなって確認すると、なんだか俺まで恥ずかしくなる。
ほんの微かに動くだけでも、胸の奥が深く締め付けられるように愛おしくなってくる。
なんなん、まじで…可愛すぎやろ、//
「ごめんな？心配させて…」
初めて見せてくれたおねーさんの弱いところ。
どうするんが正解なんか分からずに、おねーさんの震える背中に手を回して撫でてあげる。
“ ほんとだよっ、！” ってちょっと怒ったみたいに俺の胸を叩いて自らの涙を拭った。
そんなおねーさんに声を掛けてみる。
「おねーさん、髪が…」
「ぇ、…あぁっ！ご、ごごめん！」
わざとらしく、その言葉を放つと
今の状況を思い出したのか、はたまた自分の状況を確認して慌てたのか、口篭りながら言う。
と、今だに涙の跡は残ってるものの、真っ赤になってる顔を必死に隠しながら部屋を出て行った。
慌ただしい上に、可愛いとか…
“ ふぅ ” って軽く息を吐きながら再び頭に手をかけて、バスタオルで濡れた髪を拭く。
あぁ、さっきのおねーさん、可愛かったなぁ…
って、しんみりとおねーさんの事を考えながら、ほんま溺れすぎてるなぁって呆れたりする。
でも、守るって決めたんやから、
ちゃんと、守るからな、A…
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よえとぎ(プロフ) - ちなみ氏さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけるととても助かります！次の作品は上手く出来るように励むので覗いてみてくださいねw (2018年7月4日 11時) (
レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
ちなみ氏(プロフ) - よえとぎさんの小説は毎日の楽しみです。完結の仕方はご自身が納得されてるのであれば全然ありだと思います！おつかれさまでした┏○)) また次作も楽しみにしております！ (2018年7月4日 8時) (レス) id: 9730464fb1 (このIDを非表示/違反報告)
よえとぎ(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。頑張りますね！ (2018年6月16日 22時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
あや - たのしみにしてます！ (2018年6月16日 21時) (レス) id: 3349337455 (このIDを非表示/違反報告)
よえとぎ(プロフ) - 西野ぴよこさん» コメントありがとうございます。これからも廉くん目線を増やしていくつもりなので、期待しててください！ (2018年6月13日 16時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
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