＃２ ページ17
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「 … 」
「なんか言ってみろよ！、なぁ！」
＿＿ボコッ、
何も言わず、何も抵抗せず、ただただ鈍く俺の体に響く痛みを無視するように雨に降られる。
殴られてバランスを崩すと、地面に倒れる。
ヤバイ…、喧嘩に慣れてへん俺は、この痛みに耐え続けることすら出来へん。
手の甲に入った赤い傷に雨が染み込んでくる。
嫌な予感の正体は、この事やった？
血の匂いがすると警鐘を鳴らしまくっている脳みそを動かして、必死に考える。
ほんまに、俺への嫌な予感やった訳？
こうやって殴られるって、俺の勘が働いてた…そんな単純な予感やった？
そう考えてみるけど、ただそれだけの事やないような気がして、背筋に寒気が走った。
まだ俺の勘が何か言いたげなような気がして…
神さま、どうかお願いします…って願いを込めて、俺のことを殴る男にこう言った。
「…おねーさんに、もう近づくなよ」
濡れた髪の間から男の事を睨みつけて、身体中が痛みで悲鳴をあげてるにも関わらず、
無理やりにも起き上がってみる。
力を込めれば、骨の内側から何かが押し出されるようなハッキリしない痛みが走る。
でも…俺の願いも虚しく、男は鼻で笑った。
「それは無理な話だな、笑 もう既俺の仲間が、そのおねーさんとやらの家に行ったぜ、」
…嘘やろ、…もう遅いって事、？
男のその言葉に俺の思考回路が一気に急停車して、目の前が真っ暗になっていく。
俺じゃ…おねーさんを守れんって事？
俺の “ 好き ” って想いだけじゃ、大事な人１人守る事も出来んって事なん？
“ 残念だったなぁ ” なんて吐き気がするような粘っこい声が、ゆっくりと耳の中に入ってくる。
おねーさんは何もしてへんのに…何も悪いことなんかやってへんのに…
ただ一生懸命、毎日を生きてるだけやのに。
こんな気持ち悪いストーカーなんかのせいで、どうしようもないくらい苦しまなあかんの？
せっかく、俺になら心開いてくれとったのに。
この事件のせいで俺の事すらも避けて、普通に人生を送れんようになってしまうん？
そんなん、俺が嫌に決まってるやんか…！
「っ…ふざけんな！」
俺は安易に人を殴る事なんて出来へんから、目の前に突っ立っている男を突き倒して、
その道を強行突破すると、
地面に落ちて転がっていた大事な荷物を掴んで、言う事を聞かない足を動かして、
おねーさんのいる家へと急がせた。
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よえとぎ(プロフ) - ちなみ氏さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけるととても助かります！次の作品は上手く出来るように励むので覗いてみてくださいねw (2018年7月4日 11時) (
レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
ちなみ氏(プロフ) - よえとぎさんの小説は毎日の楽しみです。完結の仕方はご自身が納得されてるのであれば全然ありだと思います！おつかれさまでした┏○)) また次作も楽しみにしております！ (2018年7月4日 8時) (レス) id: 9730464fb1 (このIDを非表示/違反報告)
よえとぎ(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。頑張りますね！ (2018年6月16日 22時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
あや - たのしみにしてます！ (2018年6月16日 21時) (レス) id: 3349337455 (このIDを非表示/違反報告)
よえとぎ(プロフ) - 西野ぴよこさん» コメントありがとうございます。これからも廉くん目線を増やしていくつもりなので、期待しててください！ (2018年6月13日 16時) (レス) id: 1406827af9 (このIDを非表示/違反報告)
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