その先の未来 (ページ3)

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飲み会には要注意　Kazuma.K ページ3

今日は会社の飲み会の日。

私にとってものすごく憂鬱な日。

お酒は好きだし、職場のみんなも好き。

だけど、かーくんの周りには沢山の女の子が集まるから嫌いだ。

女の子たちはみんな、かーくんが自分たちを追い払ったりしないことを知っているから積極的に近づく。

そのせいで私はいつもかーくんの側にいることができない。

というか、自分から逃げてしまう。

かーくんの側に来る女の子の圧に耐えきれないから。

今日もきっと逃げてしまうんだろうな。

なんて考えていると、隣に同僚が寄って来た。

　「ねえA、ナプキン持ってない？」

『あるよー』

　「ごめんなんだけどさ、貰ってもいい？」

『おっけー。ここじゃあれだから、トイレで渡すね』

　「まじでごめん！ありがと！」

男性社員も多くいるから流石にここで手渡しという訳にもいかず、私もトイレに行って渡すことにした。

同僚に、

先戻ってていいよ！

と言われたのですぐに個室に戻ると、私の席、つまり、かーくんの横には女の子が座ろうとしていた。

女の子「川村先輩！お隣失礼します！」

「あ、いやここはAが...」

かーくんはやんわり断ろうとしてくれているみたいだけど、今ここで席に戻ったら女の子に恨まれるかもしれない。

それだけは避けたいから、私が退くことにした。

『あの、私、別の席行くのでそこどうぞ！』

女の子「はーい！ありがとうございまーす！」

「あ、ちょ、A！」

周りを見渡すと、仲のいい同僚の隣が空いていたからそこに座ることにした。

『長谷川、ここ座ってもいい？』

慎「えー、せっかく広々使おうとしてたのに」

『だってここ以外座れないし』

慎「ははっ、嘘だからいじけないで(笑)座っていいよ」

『ありがとう』

慎「また壱馬さんの隣、女の子でも座ってるの？」

『見ればわかるでしょ』

慎「そんなにいじけないでよ(笑)どうせまた譲っちゃったんでしょ？」

『うん』

慎「"譲るものか！"とか言えばいいのに。」

『本当はそうしたいけどさ、恨まれたら怖いし。女子にしかわからないことだってあるの』

慎「大変だねぇ。ほら、とりあえず飲も」

『うん』

慎「はい、乾杯！」

『乾杯』

長谷川はかーくんが一番可愛がってる後輩だから彼の隣なら大丈夫だと判断して座った。

彼の嫉妬深さと、彼との約束も忘れて。