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噛み癖 Hokuto.Y ページ13

北「A〜。」



『北ちゃん、おかえり。』



北「うん。ただいま」


『痛っ!ちょっと北ちゃん、あんまり強く噛まないでって言ったでしょ?』




北「ん〜」


私の旦那である北ちゃんはよく私を噛んでくる。



身体中に噛み跡があるけど、特に多いのは肩。



その次に太腿。



『北ちゃん、今日は何があったの?』


北「知らない。」



『そっか。今日も一日頑張ったんだね』


北「ん。」



そう言って私が頭を撫でると、また噛むの再開した。



北ちゃんは仕事から帰ってくるといつもこうなる。



初めの頃は怖かったけど、今はむしろこの時間が好き。


始まりは1年前のある日のこと。






__





あの日は会社の飲み会で、私と北ちゃんももちろん参加した。


隣に座っていた酔った後輩が絡んできて困っていたとき、



北「おーい、Aに絡むな(笑)。すいません、俺ら次で終電なんでもう帰ります!お先に失礼します!」



そう言って助けてくれた。



『ごめんね?ありがとう。』



北「ううん。さっ、帰ろ!」



『でも、私たち電車じゃないしまだ帰らなくても...』



北「いいから。帰ろ。」



『わ、わかった。』


少し怒っているように思えて、結局何も話せないまま家に着いた。


お互い部屋着に着替えるために部屋に入ったけど、何分経っても部屋から出てこない北ちゃんが心配で声を掛けた。




『ねえ、北ちゃん?何かあったの?大丈夫?』



北「...」



『北ちゃん?北ちゃん大丈夫?』




北「知らない」



『それじゃわかんないよ。ねえ、お願い。何があったのか教えて?』



北「...」



しばらく粘ってみたけど、部屋から出てくる気配はなかった。


『北ちゃん。私リビングにいるから話せそうだったら来てほしい。』




半ば諦めてリビングに行こうと北ちゃんの部屋に背中を向けたとき、



〔ガチャ〕


『うわっ!』


いきなり部屋の中に引っ張られて、ベッドに押し倒された。


北「Aのせいだから。」



そう言って首筋に顔を埋めたかと思うと、チクッとした痛みが走った。



『いやっ、北、、ちゃ、、やめっ、て、、、』




北「うるさい」



服を剥ぎ取られたかと思うと、今度は体の至る所を噛まれた。



『北、ちゃん!い、たい、、、痛いよ、、ねえ、』




甘噛みなんてレベルじゃなくて、涙が出るほど痛くてたまらなかった。



それでも、時々降ってくる甘いキスが"やめて"と言わせてくれなかった。

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作者名:美夜 | 作成日時:2023年10月15日 22時

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