ストロベリー【S】 (ページ10)

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08.優しいページ10

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「はあ～～～～～ぁっ」

忙しい1日の仕事が終わり「疲れたぁ」と椅子に座り体をバッと広げる。

いつも忙しくて大変だけど今日は特に辛かったなあ。

「櫻井さんがついてくれたから上手く回ったけど…」

そう。全ては櫻井さん様の完璧な指示のお陰でランチを過ごせた。

櫻井さんは本当に凄い。
それに比べて、私は…。

「全然だなぁ、私」

櫻井「…なにやってんの」

「った、？」

櫻井「おつかれ」

「お、お疲れ様です！あの、これ」

櫻井「嫌いだった？いちごミルク」

「あ、いや！そうじゃなくって！」

櫻井「じゃあなに」

「えっと…。ありがとうございます！」

櫻井「ん、」

「先に着替えるから」と言って更衣室に入った櫻井さんをみてホッと息を吐く。

誰もいないと思って気を抜かして変な格好してたから恥ずかしかった。

後頭部からひんやりした物は、
私の好きないちごミルクパック。

頂いていいのだろうかと戸惑ったけれど
言わせないオーラ凄かったから言えず…。

優しさに甘えさせていただきますと心の中で呟き、その場で飲む事にした。

「ん～、おいしっ」

櫻井「安いやつ…」

「んえっ？」

櫻井「じゃあ」

「お、お疲れ様でした！」

不意な事だったけど、
櫻井さんの優しさのおかげで疲れが吹き飛んだ気がした…。