ストロベリー【S】 (ページ29)

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26.心配なのに･･･【S】ページ29

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「熱、測って」

A「は、はい…っ」

休憩室にふらついていた彼女の支えとしてついて行く事になった。

救急箱の中にあった体温計を借り、測らせる。

数分経つと温度計から音がなり、温度をみた彼女は驚いていた。

A「私、こんなに熱あったんだ」

「…さっきもだけど、熱あんのに自覚ないわけ？」

A「なんか、少し熱いなとは思ってたんですけど。ははっ」

「笑って誤魔化すな」

A「った、」

笑って誤魔化す彼女に少しムッとした俺はデコピン的なのをしていた。

彼女はそのおでこを痛そうに困った表情で触っていた。

「この様子だと、歩くの無理そうだな」

A「だ、大丈夫です。家、30分もないですし」

「…熱出してるんだぞ。歩くのでさえやっとなのに大丈夫なわけないだろ」

A「そ、そうですけど」

「なんとかなります」とか「ゆっくり歩けば大丈夫です」とか熱あるのに反抗してくる。

こんなに、不安で心配なのに伝わらないのか…。

A「櫻井さん、？」

「はあ…なんで君はいつもそうなの」

A「す、すみません…でも！本当に私」

橋本「ちょっと、大丈夫？」

櫻井・A「橋本さん・先輩！？」

話の途中で横から心配そうに入ってきた橋本さん。

この人なら彼女は答えてくれるだろうと思い、俺はこの状況を説明した。