アネモネ34 ページ34
それから約半年。
私たちは、もう殆どが自分の夢に向かって進んでいた。
「もう10月だ。お前らも進路を固めていかないといけない」
HRでそう言う相澤先生に、私たちはゴクリと唾を飲んだ。
夏休み中も、進路指導やらなんやらで、かなり忙しい日々だったのに…。
ヒーロー科は、ほとんどが就職だから、やっぱりどこの事務所に所属するか。が問題となってくる。
いや、雄英ってだけでお声がかかるわけじゃないんだよ、これが……。
「俺はもう決めてある」
「え、轟くんもう決めてるの?」
「親父んとこで修行する」
…………
その言葉に、みんなポカンとなったが、やっぱりあの親子はいい感じなんだと実感した。
その言葉に、俺は〜…私は〜…なんて言葉をみんなそれぞれ口々にするけど、私はなにも決めていない。
というより、子持ちの私+一年ブランクがあるのにどこか事務所が誘ってくれるのか。なんて思ってしまって。
私なんかが選んでいいのか。
勝利と優勝は、かなり言葉も理解してきて、凄くいい子なんだけど、やっぱり二人のことも心配だ。
そう考えると、やっぱり……
「いでっ」
グルグルと考えていると、後ろからチョップが飛んでくる。
誰かは見なくても分かる。
「なにすんの、かっちゃん」
そう言うと、そっぽを向いて
「テメェも考えんと自分の好きなとこ行けや」
なんて言ってくれた。
いや、なんでそう悩んでいたか分かったのか分からないけど、さすがかっちゃん。なんてね。
そう言われると、やっぱり女のヒーローがいいなぁ…
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りなつぁん(●´ω`●)(プロフ) - この作品最高でした!もぉーーー!!!作者さん尊敬しちゃう!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年8月3日 19時) (レス) id: 5ecd6ef3df (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - ryeさん» 申し訳ございません。内容はそのままで数字を間違えていました。ご指摘ありがとうございます(´˘`*) (2018年9月1日 11時) (レス) id: 276cbd697b (このIDを非表示/違反報告)
rye(プロフ) - 13話が飛んでしまっているみたいなのですが…。 (2018年9月1日 7時) (レス) id: b3f0c6fde1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイラ | 作成日時:2018年8月12日 21時