アネモネ19 ページ19
半年後、二歳になった勝利と優勝は保育園に行くようになった。
ヨチヨチ歩きじゃなくて、短い足でかなり立派に歩くようになったし、赤ちゃん言葉だけど、かなり話すようにもなった。
赤ちゃんは本当に成長するスピードが速いと感じる。
そして、私たちはもう高校三年生。
進路を決める大事な時期だし、私は学校に復帰した。
やっぱり将来はヒーローになりたいな…なんて思っていたら、相澤先生に呼び出される。
「お前、体育祭は出るのか?」
「迷ってます、まだ」
「…体育祭で結果を残せたら、チャンスはあるぞ」
そう言って、じゃ。と立ち去って行った。
確かに、体育祭ではヒーロー科編入も考えてくれるらしいけど、あまり例は聞いた事がない。
ましてや、一年ブランクがある私がみんなに勝てるのかな…。
そう思うと、凄くネガティブになって参加を前向きに考えられなかった。
…もうみんな仮免取ってるのに、私はないし。
それでもいけるの?一年でヒーローになれるの?
「A、何考えてんの?」
「心操くん!久しぶり…だね」
「うん。一年でなんか大人になったね」
「まぁ、ママになったからね。心操くんは、体育祭出るの?」
ハハッと笑って言うと、心操くんは真顔で出るよ。と言った。
「僕ら三年生にとっては、最後のチャンスだもんね」
…最後のチャンス、か。
確かにそう言われてみれば、そうかも知れない。
私も一年間何もしてこなかったけど、これから勝利と優勝に迷惑をかけるかもしれないけど、私の夢は諦めたくない。
最後のチャンスを無駄にしない。
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りなつぁん(●´ω`●)(プロフ) - この作品最高でした!もぉーーー!!!作者さん尊敬しちゃう!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年8月3日 19時) (レス) id: 5ecd6ef3df (このIDを非表示/違反報告)
レイラ(プロフ) - ryeさん» 申し訳ございません。内容はそのままで数字を間違えていました。ご指摘ありがとうございます(´˘`*) (2018年9月1日 11時) (レス) id: 276cbd697b (このIDを非表示/違反報告)
rye(プロフ) - 13話が飛んでしまっているみたいなのですが…。 (2018年9月1日 7時) (レス) id: b3f0c6fde1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイラ | 作成日時:2018年8月12日 21時