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影の功労者とのニアミス (過去) ページ37
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キャスターもやる様になった翔くんは、ますます忙しくなった
楽屋でも新聞を読んでるし、テレビにニュースが流れると即座にチェック
前に、まだ自分の企画は見てもらえてないけどそのうちに…と、
勉強を欠かさずやっている事を知った
勿論、本業のアイドルもこなしている
報道という場に立ったことで認知度も上がってきたようだ
俺達はそれが嬉しくて誇りだった
メンバーがこうやって評価されるのは単純に嬉しい
けど……
最近、翔くんは時々、少し険しい顔をする瞬間が増えてきた様に思う
:
「おはよー」
珍しく一番最後に来た翔くん
その挨拶に皆返した後、俺は聞いてみた
「翔くん、最近疲れてるんじゃない？」
すると一瞬目を見開いて、それから口元に微笑みを浮かべながら
「ありがと、智くん。でも大丈夫だよ、ちょっと寝不足なぐらい…かな？」
じゃあメイク行ってくる、と言って出ていった扉を眺めていると
「……隈、ありましたね」
ニノの声がした
振り返ると彼も扉の方を見ていて
気付くとあとの二人も心配そうに翔くんが行った先を見ていた
「翔ちゃん、無理してないかな？」
「……弱音とか、絶対言わないからな」
吐き出す所があればいいけど…
収録開始ギリギリに帰ってきた翔くんの顔は、メイクのおかげで隈も綺麗に消えていた
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作者名：櫻華
| 作成日時：2017年11月30日 10時
