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「それがこの頃の2人？」
「そ」
「ほー」
ダイニングからリビングに移動して
ショウちゃんが話すのを聞きながら、
相変わらず写真を持ってる俺
サトシさんはキリがいいところで席を立ち
キッチンへお茶を淹れに行った
「この頃の年齢の時って、イキがってる奴がまあまあいるからな。それから何回か普通に絡まれたわ」
「…それって、最初のグループみたいな方じゃ無くて？」
「そ。中には俺ら倒して名を上げよう、なんて思ってるのもいたさ。別にんな大層なものでも無いっつーのに」
そこにサトシさんがお茶を持ってきてくれて
お礼言いつつありがたく受け取った
「ふふ。どうもその金髪が目立ってたみたいでさ」
「そうそう。しかも『金髪で足技使う女顔のヤツ』とか腹立つ伝わり方してんの。で、実際の俺を見て『こんな弱そうなの、ほんとに噂のヤツかよ』とかな」
「それで短気なショーくんはウザったらしくなってサッサと片づける、ってね」
「そんなに短気だったんですか？」
今のショウちゃん見てるとそんな事ないし
基本的には落ち着いてて、笑ってる事が多い
この写真の中にも笑顔のやつあるけど
目つき悪いやつ……あるわ、うん
「元々我慢強く無いんだけどね。やっぱ反抗期が重なってたからかなぁ」
「反抗期、関係あるの？まぁあの時期、イライラする事多かったけど」
「少なからず俺もだよ。基本訓練サボってたけど、時々鉢合わせるとここぞとばかりに絡んでくるから。その場で何度殴ってやろうかと思ったよ」
「え！？サトシさんもそんな感じだったんですか…？」
前にショウちゃんが、サトシさんをキレさせたら凄いって言ってたけど
「俺より強いからな。けど拳使うなって言ったの。ほら、万が一怪我したら絵が描けなくなるかもしんないし」
「だから左使ってた」
「だからそういう問題じゃ無いって……」
そんな2人を見て、また写真を見て
確かに面影はあるけど…
また写真をジーッと見てたら、頭をぽんぽんってされて
隣を見ると、ショウちゃんが形のいい眉を少し下げて
複雑そうな顔してる
「ん？」
「カズ、よく俺の事優しいって言ってくれるけど…さ」
「うん」
「…ま。実際こういうヤツなんだよ」
眉を下げたまま、笑うけど
それが無理してる笑顔って分かる
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作者名：櫻華
| 作成日時：2018年11月6日 5時
