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「…なぁ」
「何？」
「その感じの時、何考えてるか分かってるからね。いくら鈍感な俺でも」
「これは鈍感とかじゃなくてさ。観察力じゃない？」
「…そうとも言う」
不満がね、あるんですよ
不満と言うか、小さな我儘
この人…
いつの間にか自然と、あの二人の事、名前呼びしてんのよ
前は、相葉くん。松潤。だったのにさ
大野さんは昔からだから、まぁ…慣れてるのもあるけど
それに最近は、兄さん呼びが気に入ってるみたいだし
「皆の前で『和』って呼べる様になった時、ふつーに呼んでたんだよなー」
そん時の二人の顔
最初はポカンとしてたの
相葉さんは「ランクアップ！」って喜んでたけどさ
あんた。俺の事好きだったんじゃねーのかよ！
何のランクアップだ！
あれか？
兄貴会に出るつもりか？
名前呼んで貰えてるからレベルちょい高いぞって事か？
潤くんは潤くんで、
照れてんだけど嬉しそうにしちゃってからに！
この前もさり気なく兄貴会行きたいみたいな発言するし！
「櫻井さんががますますおモテになって、ニノちゃんは心配よー」
少し不機嫌気味に
頬を膨らませて言えば
「そう言う二宮さんもおモテの様で、しょーちゃんは心配よー」
と、俺と同じ様な声音で
俺の頬をつつきながら言うから
もう！ほんとに！
「何度も言ってるけど。和が嫌なら、呼び方戻すぞ？」
「それはそれでなんだかなー…」
何回も言っちゃってるし、態度に出しちゃってるし、
こう言わせちゃってるし
けど、さ
「俺のこの我儘、知ってるの翔ちゃんだけなんだよねぇ」
「ん？」
まぁ
それだけでいっか
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作者名：櫻華
| 作成日時：2018年10月12日 23時
