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店の前で皆と別れて二人でゆっくり歩きながら
もう何回も交わした会話
「今日は？」
「歩いてるんだから和のとこだろ？」
「ご名答ー」
実はタクシー捕まえるよりも歩いた方が早い自宅
そこまでの道を歩きながら
さっきまでの話題
「相変わらずの反応だよな。あの話になると」
「一生言ってやるもーん」
それは、俺達にとって
何かが動いた出来事
「ほんと、あれから何年？」
「それについてはあんま気にしてないかなー」
「それは言えてるかもなー」
少し気温が下がってきた夜
コンビニに寄って
肉まん一つ買って、半分にして食いながらまた歩き出す
お互い、明日はオフなのは知ってて
そういう時や、次の日がゆっくりな時
自然とお互いの家に泊まる様になったのは
実はあの時から数年経ってから
やっぱり、まだ色んな事が不安だった
、
自然に
けど、緊張しながら覚えている道筋を辿っていたのに
…部屋の前に着いた時、躊躇した
あの二人…。というか三人か？
何を考えてああ言ったのか
何を考えてあの行動に出たのか
想像でしか無いけど
俺としても何かしらのキッカケが欲しかったのは事実
乗せられた感満載だけど
この機会を使わないと
きっと、俺達はお互いこの先も足踏みをしてしまう
なら…
意外と俺より臆病なこの人より
咄嗟の時に思考回路が鈍るこの人より先を行こうと思った
けど…
ここまで来て躊躇してしまう俺は、
やっぱりかなりの臆病だ
思わずその姿を…
ここは彼の自宅だから当たり前なのに
それでも着いて来てくれている彼に安堵していると
落ち着きを取り戻したのか
ドアを開けて
「珈琲、飲んでく？」
その言葉にやっぱり安堵して
「胃の労り期間なんで、ミルク多めで」
そう言って、素早く中に入った
、
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作者名：櫻華
| 作成日時：2018年10月12日 23時
