Clumsy【ars】 (ページ32)

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正直、俺も言いたかった事
あの時、その場が最悪に険悪になってでも言いたかった事

二人から想いをぶつけられて

聞いてれば、かなり乱暴な告白で

でも、
それを上回っている様に感じた、俺達への不満。苛立ち

なんでだろう…
それを、受け止めなければ…
全部、吐き出させて。受け止めなければいけない、と
思った自分がいた

あの時の言葉は、今でも覚えてるし
その時感じた事も残っている

申し訳ないという気持ちもあった

けど、やっぱり

「もう少し、自分勝手になっても…いいのかもな」

俺の言葉に、皆が反応して見てくる

いや……

「智くんはさ。思ってたんじゃないの？」

そう聞くと

この人にしては珍しい
いたずらっ子みたいな。けど、優しい笑みを浮かべた

「お互いの事を想いやる。それはお前らのいいとこだと思ってる。けど、たまには翔くんの言った通り、自分勝手になってみるのもいいんじゃない？でないとストレス溜まって禿げるぞ」

「智くん、言い方…」

「それにさ。翔くんとニノ。言った事、守れてないだろ」

……え？

思わず隣のニノを見ると
彼も同じ様に俺を見て、「え？」と

すると、智くんが小さく溜息を吐いて、

「『迷惑かけない』ってさ。確かにこの二人は言ったよ、『迷惑なんだよ』って。…覚えてるよな？」

相葉くんと松潤にそう聞く智くん
それに頷く二人

「確かに言った…。けど…これも俺達が言える立場じゃ無いのは分かってるけど。……今の状況が一番『迷惑』、かな」

相葉くんの言葉に
小さくだけど、ハッキリ頷く松潤

…その意味が分からない程鈍い俺達じゃない

というか
今までその事に思い至らなかった事が鈍いのかもしれない

「……ですね。確かに」

「だな……」

ただただ、
二人からの『迷惑なんだよ』って言葉だけ切り取って……

「ほんと、悲劇の主人公気取ってたな」

呆れる様に。苦笑混じりに呟いた

その声は、部屋の中に思いのほか響いて

そんな俺の言葉に

「ここにいる皆、そうだよ」

って

俺と同じ様に
呆れる様な。苦笑混じりの

智くんの言葉も、響いた

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