126話 光は貴女と共に ページ32
Aside
光り
まぶしい、光り
暗闇の中、突如現れた光り
今にも消えそうな、小さな光り
私はその光りに手をのばす
でも、あまりに遠すぎて、小さすぎて
私の手は宙を舞う
貴「あ……」
また暗い、闇の底に沈んでいく
手は、虚しく光へと伸ばしたまま
頭の中は空っぽだった
身体の赴くまま、闇の底に沈んでいって、眠ってしまおう。
そう思ったときだった
？？「おい、起きろ」
？？「こんな辛気くさい所、はよう出ようぞ」
私の手を、二人の男性が一緒に掴む
二人の手から温もりが伝わり、冷えきっていた私の身体も温かくなる
？？＆？？「A」
この声。聞き違うはずない。
そう、この声は、愛しい…愛しい貴方の声
貴「つちぐも……おおがま…」
土蜘蛛＆大ガマ「行こう」
二人は私の手を引くと、あの光へ向かっていった
貴「…君も、行こう？」
？？『…え？』
私が手をさしのべた先にいたのは、泣いていた、あの子だ
貴「…それが貴女の本当の姿なのね。…シラ」
泣いていた子は、シラ。愛を知らずに生まれた哀れな羅刹の一部。しかし、シラには愛が宿った
シラにはこんな暗い場所、相応しくない
シラ『わ、我こそがここに留まるべきなのだ。この暗闇の奥底に沈み、人知れず散っていく。それが我に相応しい最期なのだ…』
貴「ううん。違う。貴女は愛を知ってしまった。ならば、愛に包まれて果てていくべきのはずなの…だから…」
私はよりシラの近くに、手をさしだした
貴「この手をとって？一緒に行こう」
貴女は私、私は貴女
貴女はもう、羅刹ではないのだから
シラ『……』
シラは静かに、私の手をとった
そして、私たちは小さな光へ向かい、昇っていった
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レミィドール - 途中途中、泣きながら読んでいました (2019年5月3日 0時) (
レス) id: 104f8ae6d5 (このIDを非表示/違反報告)
ツクヨミ - 久しぶりに見ましたが、やっぱり最高です! (2018年12月21日 21時) (レス) id: 779ef83f8c (このIDを非表示/違反報告)
キリンロング - とても面白かったです〜(*≧∀≦*) (2018年7月6日 17時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
るーく - いえいえ！あの…！リクエストのことで…！土蜘蛛と大ガマ！以外でもいいですか？okでしたら…酒呑童子と…& 難蛇龍王がいいなと…思いまして…！どうですか？ (2018年4月3日 18時) (レス) id: 63408e7496 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ(プロフ) - るーくさん» 最後まで見てくださって本当にありがとうございました！るーくさんには本当元気もらいました！なにかリクエストあったら言ってください！作品にさせていただくかもしれません！ (2018年3月30日 19時) (レス) id: 4558bdaa92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナミ | 作成日時：2018年1月8日 3時
