96話 俺を見てほしくて ページ1
大ガマside
大ガマ「…ちっ……」
あれからキュウビと一緒に羅刹を探しに行ったが、羅刹らしき物体はどこにも見当たらなかった
見つけたのは、羅刹を探している途中で羅刹に憎悪を吸われた妖怪を3体だけだった
憎悪を吸われた妖怪が倒れていた周辺を探しても、羅刹は見つからなかった
大ガマ「土蜘蛛ぉー…」
報告のため屋敷に戻ったんだが…。
当の土蜘蛛はいねぇし、Aも居なくなってるし…
大ガマ「んだよ……」
俺は広間に敷いてあった座布団に腰をおろした
誰もいない空間に、無駄に広い部屋でひとり。
ひとりでイライラして、怒鳴って、Aに怖がられて
…俺…なにしてんだろ
好きな人ひとり守れねぇで、勝手に腐って…
大ガマ「情けね……」
寝転がったときだった
紫の煙と共に現れたのは、Aを抱えた土蜘蛛だった
貴「ありがと…土蜘蛛……」
“つちぐも”……!?
土蜘蛛「いや、付き合ってくれて礼をいう。また機会があったら共に行こう」
貴「…うん…!」
…笑ってる……?
記憶…戻った訳じゃないんだよな…?
俺…また土蜘蛛に負けてるのか……?
土蜘蛛「大ガマ、戻っていたのか。…どうだ?羅刹の方は」
大ガマ「…相変わらず収穫なしだ。…だけど羅刹に憎悪を吸われた妖怪を3体見つけた。その3体の周辺を探しても羅刹は見つからなかった」
土蜘蛛「そうか……」
俺の報告を聞き終わった土蜘蛛は、俺の方へ歩いてきた。そして俺の肩を叩くと耳元で言った
土蜘蛛「次はお主の番だ。Aに自分の想いをぶつけろ」
大ガマ「…は?」
土蜘蛛はそう言うと、Aと俺を残して広間から出ていった
貴「……あ…えっ、と…」
…怯えてる。俺が怖いのか。
俺の番ってなんだよ……
自分の想いをぶつけろって…なんだよ…
大ガマ「…付き合ってくれるか?」
貴「えっ、あ…はい…」
大ガマ「…じゃあ、ちょっとこっち来てくれ」
Aは素直に俺の元へ来る。俺はAを抱えると、いつも通り指を鳴らして、ある場所へ行った
俺が行った場所は…
貴「……」
大ガマ「…驚いたか?…まぁ、人間が多いからな。ここ」
Aを好きになった場所の遊園地だ
大ガマ「さ、化けて遊びまくろーぜ!…わかるか?やり方」
貴「……」
無理だよなぁ…。忘れちまってるし…
大ガマ「りょーかい。化けかた教えるから、俺の言う通りに…」
ボワンッ
大ガマ「…へ?」
貴「……できた」
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レミィドール - 途中途中、泣きながら読んでいました (2019年5月3日 0時) (レス) id: 104f8ae6d5 (このIDを非表示/違反報告)
ツクヨミ - 久しぶりに見ましたが、やっぱり最高です! (2018年12月21日 21時) (レス) id: 779ef83f8c (このIDを非表示/違反報告)
キリンロング - とても面白かったです〜(*≧∀≦*) (2018年7月6日 17時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
るーく - いえいえ!あの…!リクエストのことで…!土蜘蛛と大ガマ!以外でもいいですか?okでしたら…酒呑童子と…& 難蛇龍王がいいなと…思いまして…!どうですか? (2018年4月3日 18時) (レス) id: 63408e7496 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ(プロフ) - るーくさん» 最後まで見てくださって本当にありがとうございました!るーくさんには本当元気もらいました!なにかリクエストあったら言ってください!作品にさせていただくかもしれません! (2018年3月30日 19時) (レス) id: 4558bdaa92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナミ | 作成日時:2018年1月8日 3時