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44話 絶望の走馬灯 ページ46

ブワッ



……え?


いま…できた?


少し感じた手ごたえに呆然としていた。…まてまて、冷静になれ。今の本当に出来てたか?


貴「ううん。火力が少し足りない。…失敗か」

でも、今までの実践で一番良く出来てた!
このまま行けば、きっと……!!




??「うわぁーん……」

貴「……?」


…え?今……なにか泣き声が…聞こえた、ような…


辺りを見回しても誰もいない。
聞こえるのは林に住む鳥たちの鳴き声と、林を通り抜けていく風の音だけ


貴「気のせい……」

??「だぁれかーー……」


はい、もう気のせいではないね。


男の子みたいな声だけど、助けを求めてる?

貴「……っ!まさか…!!」


嫌な予想が私を不安にさせた。
それは元祖と本家の妖怪がまたどこかでバトルをしようとしているのではないかという予想だ。


真打の大将が私って知ってから女男構わずみんな機嫌悪かったから、ありえる……!


貴「大変…!!助けにー…!」


助けに行こうとして足を踏み出した瞬間、私の足は何故か止まった。


頭の中で、二人の妖怪が私の陰口を言い合っている場面が走馬灯のようによみがえっていた。


『認められてないの知ってるくせに…』
『卑しい女大将だ……』



仲裁に入ったところで、私に何が出来るの?

初級の妖術も扱えない私に、何が出来るの?

部下からの信頼も得られない、私に……




刹那、









ビュオッっっっつ!!





カランッ




貴「っ……!!」




突如吹いた突風に私は目を閉じた。


そして、岩の上に置いていた巻物も風によって落ちてしまった。


その巻物を見たとたん、私の頭の中に土蜘蛛と大ガマの姿が出てきた


貴「…っ、そうだ。『何が出来るのか』じゃなくて、今やれることをやらなきゃ!」


そして私は、声のする方向へ走り出した。

だんだんと近くなってくる泣き声に、正直身震いするけれど、大将としての行いを全うしなければ部下の信頼なんて得られるはずかない。


貴「ハァ…ハァ……フーっ。あれ?どこー?」


声のした場所は河川だった。

山から流れてくるこの川は、屋敷から近いので軽く水浴びするのにちょうどいいと大ガマが教えてくれた場所だった。


声のした場所は間違いなくここのはず。だけど、人っこひとりいない。

貴「…聞き間違え?いやいやそんなはず……」

??「あ!?誰かいる!?」

貴「うっ!?」


すぐそこにある大きな岩からさっきの声と似た声が聞こえてきた。




貴「えっ?」

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設定タグ:大ガマ , 土蜘蛛 , 妖怪ウォッチ   
作品ジャンル:アニメ
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ナミ(プロフ) - ママりんさん» 教えてくださりありがとうございます!でもこの作品は私のただの妄想話なんで、これからも更新させてもらいます! (2017年12月30日 20時) (レス) id: 4558bdaa92 (このIDを非表示/違反報告)
ママりん(プロフ) - なおっていました (2017年12月30日 20時) (レス) id: b21081a8c6 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ(プロフ) - ママりんさん» えっ!?なんていう作品ですか!? (2017年12月30日 19時) (レス) id: 4558bdaa92 (このIDを非表示/違反報告)
ママりん(プロフ) - 同じ作品がありますよ (2017年12月30日 19時) (レス) id: b21081a8c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナミ | 作成日時:2017年11月20日 21時

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