43話 優しさの自主練 ページ45
土蜘蛛から巻物を渡されて、開きかたに戸惑っていると、いつの間にか土蜘蛛は消えていた
貴「言うだけ言って行っちゃった…」
急いでたのかな……なにか用事が…?
貴「ってそんなことより、早く巻物読まなきゃ。練習のし過ぎは良くないって言っても私の場合は練習し過ぎなくらい練習しないと上達しないもんね……」
自分で言って自分で落ち込むよ…トホホ
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貴「〜っやっと読めた!!」
さすが土蜘蛛。しゃべり方からしてなんか古風だなって思ってたら巻物の字全部行書って期待裏切らないよ…!しかも漢字なにかと多いし!
貴「人間の頃からもっと国語勉強しとけばよかったなぁ。解読だけでもう夕方だよ…っと、忘れる前にまとめてメモらなきゃ…」
一つ、印をしっかり組むこと
一つ、雑念は入れないこと
一つ、術のイメージを頭に浮かべること
一つ、その場に応じて妖力を使い分けること
一つ、術を当てる標的だけに集中すること
貴「書いてあったことで今の私に必要なのはこのくらい…か」
あとは…
貴「『どうしても術が完成しなかった場合、その術の属性環境に足を踏み入れるべし…』」
今私が練習してるのは火炎の術だよね…。炎が燃え盛る場所に行くのも危険だし、もう夕方だし…これは、水術練習のときに使える情報だね
貴「よし、この五つのことを気を付けながら早速自主練だ!!さっきの林でいいかな?」
勢いよく立ち上がると、机の角に膝をぶつけてしまった
貴「いたっっ!」
カランッ
ぶつけた拍子に土蜘蛛からもらった巻物が机から落ちる。…解読メモ持ってるし…必要ないけど…
貴「…念のため、持っていこう」
私は巻物を丁寧に巻き、片手に巻物、片手に解読メモをもって屋敷を飛び出した
その様子を、影から見つめる者がいることに私は気づかなかった
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貴「『火炎の術』!!」
パリッ
私の手を向けた先には、求める火の塊は現れず、火花が数個虚しく散っていくだけだった
貴「んー!!また失敗だぁ…でも、さっきは3つしか出なかった火花が5つに増えてたし、もうちょっと頑張ろう…」
ここまで前向きに頑張れるのは、土蜘蛛のおかげだ。
あの巻物、土蜘蛛は幼い頃から使っていたみたいなこと言ってたけど、くれたときの口調からして多分私のために即席で作ってくれた物だろう
その気持ちが、嬉しくて。
頑張ろうって気になれる。
土蜘蛛と大ガマのためにも、頑張らなきゃ!!
貴「『火炎の術』!」
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ナミ(プロフ) - ママりんさん» 教えてくださりありがとうございます!でもこの作品は私のただの妄想話なんで、これからも更新させてもらいます! (2017年12月30日 20時) (レス) id: 4558bdaa92 (このIDを非表示/違反報告)
ママりん(プロフ) - なおっていました (2017年12月30日 20時) (レス) id: b21081a8c6 (このIDを非表示/違反報告)
ナミ(プロフ) - ママりんさん» えっ!?なんていう作品ですか!? (2017年12月30日 19時) (レス) id: 4558bdaa92 (このIDを非表示/違反報告)
ママりん(プロフ) - 同じ作品がありますよ (2017年12月30日 19時) (レス) id: b21081a8c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナミ | 作成日時:2017年11月20日 21時