本社 ページ12
過剰反応をする彼が席を立つのでそれを承知と判断させてもらい席に着く。
かたかたと音の鳴るそれは周囲の人間と同じで、ただ違うのはそのスピードだけだろうか。
昔から機械には何故か強く、この能力を活かす場も無かったのだがこうして拾って貰えたのはかなりの幸運だったと思う。
…それにしても、と顔を顰める。
期待を込めた眼差しの彼が背後からじっと見てくるのでやりにくいったらありゃしない。
淡々と作業をこなすのみなので問題は無いが他人に注目されることは嫌いだから。
『……終わりました、こちらのデータで間違いないですか？』
椅子を引いて立ち上がりささと退ける。
画面を食い入るように見る彼がうんと頷いて満面の笑みを見せた。
「すごいですっ！！ありがとうございました！！！勉強になりました！！」
『いえ…』
ちらと画面の方をみやりふっと笑う。
感謝しなきゃなのは私の方だろうな。
『私のこれ、急でしたよね。もう完成させてくれてるなんてありがとうございます。助かりました』
そう言って頭を下げる。
彼は数秒固まったあとにえっと騒ぎ出す。
「し、東雲さんですか？！ごごごめんなさいそうとは知らずお仕事任せてしまって…！！！」
『いえ、私の方から無理にお願いしたのだから全然。何か言われるようでしたら私が言ったと説明してくださればあなたは大丈夫だと思うので』
そんな事出来る訳ないです！と慌てる彼にくすりと笑って、そのすぐ後ろから手を振って走ってくる見覚えのある逃亡担当者が来た。
『東雲さん追いかけてくれたんですね！いやぁ僕一人で行ったら何で連れてこなかったんだって怒られてしまって！！でも大好評でしたよ〜！！』
相も変わらずゆるい担当さんだ、と思いながら良かったですと微笑む。
それならこれを近日中のイベントで出しても構わないだろう。許可が降りなかったらどうしようかと。
「その日は確か本社から配信予定でしたもんね！じゃあそれまで頑張って下さい！！」
『はい、ありがとうございます』
やけに元気な担当さんときらきらおめめの彼にぎこちなく手を振りながら扉を閉めて廊下をずんずん進んでいく。手に持ったバッグをぶんぶん揺らす。
出そうになる特大のため息をどうにか飲み込みながら角を曲がってトイレの個室に入って鍵をかけて。
へたりこんだまましばらく時が経つのを待った。
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しし。(プロフ) - ああああさん» そうですね〜でも平和に行きたいのでそういうのはあまり書かないかな？って笑 アンチスレとかは何をやっても騒ぎ出してどうしようもないですし本人がヘラってる認識では私は書いてないので、もしご不快でしたらプラウザバックして頂けたら幸いです (2021年2月28日 17時) (
レス) id: 5f5d2e19fb (このIDを非表示/違反報告)
ああああ - 【悲報】大人気Vtuber東雲さん、またしても信者を置き去りにしてヘラり出すwwwwwwwwww みたいな感じでアンチスレでめっちゃ叩かれてそう (2021年2月28日 16時) (レス) id: fa8f3e3ca5 (このIDを非表示/違反報告)
しし。(プロフ) - まどっち歌い手好きさん» ほにゃ〜！！ほんとですねありがとうございます！！！珍しく確認せずに更新したので間違えてしもた...ありがたいです〜！好きって言葉が嬉しいです！！嬉しい！！！！！ (2021年2月21日 14時) (レス) id: 5f5d2e19fb (このIDを非表示/違反報告)
まどっち歌い手好き(プロフ) - すごいこの作品好きです!細かいかもしれませんが49ページ明菜になってますよ、明那ですｺｿｯ (2021年2月21日 14時) (レス) id: b95997e89e (このIDを非表示/違反報告)
しし。(プロフ) - 幽さん» そうですよね！！全然見かけないから寂しくてつい...叫んじゃって下さいほんと、彼ほど夢小説に向いてる人は居ないのに...何故。励みになります！頑張りま〜す！！ (2021年2月16日 6時) (レス) id: 5f5d2e19fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しし。 x他1人 | 作成日時：2021年2月7日 21時
