らびっとはうす ページ9
『すみませんでした…。』
「い、いや全然……。」
そっぽを向きながら謝罪をする私とあわあわと馬鹿みたいに慌てる乙骨。
寮の談話室、距離をとれるだけとった結果仲がよろしくないを見たまま現す座席となった。
任務も問題なく終わり、問題があったと言えば私だろうという事で謝っときなよと言われて。
『言っておくけど、謝れと言われたから謝った訳じゃないからね。』
「うん。分かってるよ。」
へらと笑う彼に変な奴だと腕を組む。
そういえば今日の課題をやってなかった、と部屋に戻って荷物を持ってきて彼の横に座る。
「えっと…中学問題集……?」
『うん。わかんないから教えてもらおうと。』
問題集で自身の口元を隠しつつ彼を見る。
身長も自分より高いだけあって座高も私よりかは高い。足は短くない。
『私、中学行ってなから。途中で辞めて親に黙って東京来たし。』
「え!?親御さんにも、言ってないの…?呪術師やってることとか…。」
『うん。東京にいることは多分知ってる。
言ったような言ってないような。』
早速矛盾が生じている気もするが気にしないで。
あの家の事は思い出したくなくて蓋をした記憶だから、殆ど覚えていない。
『それよりも、私はどうも文系らしく理科数学が全くこれっぽっちも理解出来ないんだ。』
五条悟に借りをつくるのは嫌すぎて尋ねることはなく、真希たちにはそれを打ち明けたことがない。言ってない。
「…うん。僕で良かったら教えるよ。」
多分、私がこの男に話したのはこういうところがあるからだろう。
必要以上に踏み込んでこない居やすさ。つまりは甘え。
彼の優しさに漬け込んでいる証拠。
真希やパンダ、棘は聞いてくる人達だ、と思う。
正義が爆発したみたいな人達だから。
私とは違う、いや、私が違うから聞けない。
『ありがとう、乙骨憂太。』
「フルネーム……。」
君の隣は不思議と居心地がいい。
里香ちゃんがいるから?それとも乙骨にそれを感じているのか?
分からない、けれど。ずっといたい。
その思いは多分、どちらにも抱いてる。
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甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - しし。さん» はい!発作です!!嬉しがってくれて嬉しいです!(?)更新頑張ってください! (2021年2月9日 16時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
しし。(プロフ) - 甘蜜蜜華(精神安定剤())さん» ほ、発作的な何かが起こってらっしゃる.....?好きなんてそんな、とっても嬉しいですありがとうございます!!! (2021年2月9日 6時) (レス) id: 5f5d2e19fb (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - ひゃぁぁぁ!!!!!!好きです!もうっ!……ああっ!だいすき!! (2021年2月8日 22時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
しし。(プロフ) - Arisuさん» うばぁ〜!!嬉しいですありがたや〜。乙骨先輩良いですよね...まじでリアコ製造機。大好きって言って頂きありがとうございます!!!もうしばらくこの作品にご付き合いくださ〜い!!!!! (2021年1月22日 11時) (レス) id: 5f5d2e19fb (このIDを非表示/違反報告)
Arisu(プロフ) - この作品大好きです!私も乙骨くん推しなんですよ!もう作者様様です! (2021年1月22日 7時) (レス) id: 5506a0fa2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しし。 | 作成日時:2021年1月1日 11時