恋が愛が ページ25
読書は好きだがミステリーものや密室殺人などを選り好みして読んでいたからか知識の偏りが生じ、それによる知識不足で今の感情の名前が見つけられない。
『お、乙骨、私は里香ちゃんが好きだ。』
「……?知ってるよ?」
私も知ってる。そう返せばきっと私は訳の分からない不審者感満載な女だろう。
里香ちゃんは好き、愛してる。それは本当。
じゃあ、彼女に対するそれが恋というのなら、彼に対するこの感情は何だ?
里香ちゃんへのものとは違う、と。本能的に頭が理解している。でも酷似した何か。
私は今、乙骨が普通な顔をして返したその言葉に少しばかり落胆した、それも何故だ?
「ぃぃいいいいいい」
恋と愛は別物だと聞いた覚えがある。
ならばそれはこの事なのだろうか。しかしてどちらがどのような意味だったか……はてさて思い出せない。
「ぃぃぃぃぃぃいいいいいい」
「な、鳴瀬さん……。」
恋とは、2人の人間が落ちるものだと聞く。
理屈など関係ないと、感情のまま思いつくままに行動して駆け落ちするもの達もその恋という類の病にかかったのか、おかしな思考した人間共だ。
「ぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいい」
「ねぇ!鳴瀬さん!?え、聞こえてない!?!」
では愛とは?家族愛兄弟愛師弟愛……こうして並べてみると恋よりも範囲が広いな。
複数人を相手にしたそれを愛と言うのか?
親しいものに当てた、簡単な感情なのだろうか。
しかしさっきからうるさいな。
「Aちゃんっ!!呪い!呪いがいるの!!!」
そう言って私の腕を掴む彼が視界に入る。
名前で突然呼ぶなていうかちゃんをつけるな呼ぶんだったら呼び捨てで………。
そこまで考えてしまった自分の思考と彼の泣きそうな顔にまたもや顔が熱くなり、耳なんて取れそうなくらいにあっつい。
『くくくくくくっつくな!!!ばか!!!!!』
そう叫んでべりっと彼を引き剥がす。
馬鹿みたいに赤く染るが簡単すぎて嫌になる。
『それからお前はさっきからうるさい!!!』
「ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいい!?!!?!」
ぱん!と両手が重なって、力が入りすぎる人差し指同士が擦れ合い、折りたたまれる。
後から思ったことは、この時の私は冷静じゃなかったということだけである。
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甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - しし。さん» はい!発作です!!嬉しがってくれて嬉しいです!(?)更新頑張ってください! (2021年2月9日 16時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
しし。(プロフ) - 甘蜜蜜華(精神安定剤())さん» ほ、発作的な何かが起こってらっしゃる.....?好きなんてそんな、とっても嬉しいですありがとうございます!!! (2021年2月9日 6時) (レス) id: 5f5d2e19fb (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - ひゃぁぁぁ!!!!!!好きです!もうっ!……ああっ!だいすき!! (2021年2月8日 22時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
しし。(プロフ) - Arisuさん» うばぁ〜!!嬉しいですありがたや〜。乙骨先輩良いですよね...まじでリアコ製造機。大好きって言って頂きありがとうございます!!!もうしばらくこの作品にご付き合いくださ〜い!!!!! (2021年1月22日 11時) (レス) id: 5f5d2e19fb (このIDを非表示/違反報告)
Arisu(プロフ) - この作品大好きです!私も乙骨くん推しなんですよ!もう作者様様です! (2021年1月22日 7時) (レス) id: 5506a0fa2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しし。 | 作成日時:2021年1月1日 11時