兎跳び ページ19
『2人で、任務に。』
「そ、帰ってきたばかりなのに悪いね。軽いヤツにしといたから、憂太がどれだけ頑張ったのか見てやってよ。」
どことなく不機嫌そうな五条先生が、しかし軽やかにそういった。
あれから数ヶ月経っているし、成長具合を確認するにはちょうどいい、と。
別に私が見る必要はないと思うんだけどな。
『分かりました。遠征ですか?』
「そうだね、伊地知呼んでるからすぐ出れるよ。泊まりにはならないと思うから。」
何でもいい、とは言わず分かりましたと頭を下げて礼。
その時に上から「A」と名前を呼ばれるから顔を上げると、
『いてっ』
ぴん、とでこぴん。
教師が生徒に何するんですか、と睨みつけた。
彼はふわりと笑っていつもの調子に戻っていた。
「うん、満足。次にこの僕を心配させたらこんなのじゃ済まさないから。」
『す、すみません…』
叩かれた額を抑えて未だに理解出来ずとも謝罪の意を示す。
乙骨は終始意識が定まっていない、というかぼーっとしていた。
『それじゃあ、行こうか。乙骨。』
「え、あぁうん、…。」
挙動不審。怪しさ満点。
久々の伊地知さんに微笑み会釈。
相変わらずお疲れの様で目の下のクマが酷い。
後部座席に乗り込んだ私たちだが乙骨は浮かない表情でとても話しかけていい雰囲気ではない。
こういう時、私に人の感情を機敏に感じ取れる力があったらなと思う。
そう感じながら私は座席に背を預けて目を閉じた。
窓の外は高いビルに囲まれていて空なんて見えやしなかった。
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甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - しし。さん» はい!発作です!!嬉しがってくれて嬉しいです!(?)更新頑張ってください! (2021年2月9日 16時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
しし。(プロフ) - 甘蜜蜜華(精神安定剤())さん» ほ、発作的な何かが起こってらっしゃる.....?好きなんてそんな、とっても嬉しいですありがとうございます!!! (2021年2月9日 6時) (レス) id: 5f5d2e19fb (このIDを非表示/違反報告)
甘蜜蜜華(精神安定剤())(プロフ) - ひゃぁぁぁ!!!!!!好きです!もうっ!……ああっ!だいすき!! (2021年2月8日 22時) (レス) id: 80388bac17 (このIDを非表示/違反報告)
しし。(プロフ) - Arisuさん» うばぁ〜!!嬉しいですありがたや〜。乙骨先輩良いですよね...まじでリアコ製造機。大好きって言って頂きありがとうございます!!!もうしばらくこの作品にご付き合いくださ〜い!!!!! (2021年1月22日 11時) (レス) id: 5f5d2e19fb (このIDを非表示/違反報告)
Arisu(プロフ) - この作品大好きです!私も乙骨くん推しなんですよ!もう作者様様です! (2021年1月22日 7時) (レス) id: 5506a0fa2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しし。 | 作成日時:2021年1月1日 11時