[EXO短編集] (ページ42)

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『あ…私もいた方がいいって…』

「あ、そうですか…」

ヌナの話をするからヌナがいた方がいいのかな？
確かにそうかもね

自分を納得させてヌナの向かい側に座る僕

……

……

……沈黙

ヌナの顔が明らかに困ってる

これは僕と2人の空間が原因？
それともこれから聞く内容が原因？

【遅れてゴメン】

予定時間ぴったりに来たベッキョン
僕達を見て迷わずヌナの隣りに座るベッキョン

…え？そっちに座るの？

『大丈夫です、時間ぴったりですよ』
「大丈夫だよ、仕事じゃないから少しくらい遅れても」

ヌナがいいって言ったから
僕だって

クス

あれ？
ヌナが笑った

【…そうやって笑えばいいのに】

『…仕事に笑顔は必要ありませんから』

【だから能面って言われるんだよ】

『…能面でもいいです』

…なんか今気づいたけど…

「何か二人、仲良くない？」

僕の言葉に振り向く二人
一寸のズレもなく息ぴったりの振り返り

『【そんなことない(です)！】』

…ほら息ぴったり…

ナニコレ…
どういうこと？

……

……

……

【あ゛～～～】
いきなり頭を掻いて髪の毛をぐっしゃぐしゃにしたベッキョン

【俺とAヌナはイトコだ】←

……

「…………へ？」

あ、間抜けな声が出た

え？いとこって言った？

いとこってアレ？
親同士が兄弟って言うあれ？

【だから、ギョンスが思ってるようなことはないからな】

『え？ディオさん何を思ったんですか？やめて下さい』←

【…やめて下さいは俺のセリフだし…】

Aヌナは真顔だけど…
ベッキョン何か寂しそうな顔してる？

僕、ヌナの表情もわかるけど

…ずっと近くにいるベッキョンの表情だって読めるからね？

【さ、ヌナ、俺達見ちゃったから話すからね】

『あ、スホさんとの事？』

今日廊下で見たことを弁解するでもなく
過去の話だからと喋り出したヌナは

ちょっとだけつらそうな顔をしていた…

Aヌナはスホヒョンと最近まで付き合ってたらしくて

あまり表情に出さない
甘えない
とか何とかで
“何を考えてるのかわからない”
ってフラれたらしい

お酒がすすんでたヌナは

『仕事に笑顔も甘えも必要ないし
一人だけ特別扱いはできない』

…割り切り過ぎてて…カッコいいよ…