[EXO短編集] (ページ21)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:224,450 hit

……2 ページ21

そんな言葉に詰まってる私を見て

「A、寒いから鍵開けて！」

大きな体を大袈裟に震わせる真似しながら
笑顔のまま私を見てくる

何も言わなくてもいいんだ

そのまま鍵を開けると

「あ、ビール」
あ、私の手元見たんだ

『……チャニョル飲む？』

「え？くれるの？」

『いいよ、私ビール苦手だから』

「え？じゃあ何で買ったんだよkk」

……

『……飲みたい気分だったんだよ……』

本当はビールは苦手
お酒は好きだけど
炭酸でお腹が膨れる感じと
ちょっと苦く感じるとこも好きじゃない

でも、簡単に酔って
あっけなく寝て
気付いたら次の日

みたいな状態になりたかったの

好きなお酒飲んでたら
いい気分になれるかならいいけど

……本格的に考え込んじゃうかもしれないし

そんなのになったら
面倒臭い自分にますます嫌気がさして
この負のスパイラルから抜け出れなくなるかも

「たまにはビールもいいよな
お、5本もあんじゃん、一緒に飲もう
ほら、入って^^」

私の手からコンビニの袋を取り
玄関のドアを開けてくれる

『……私の家だし……』

「わあ、俺Aの部屋初めてだ」

物珍しそうにキョロキョロしながら入ってくるチャニョル
大型犬そのもの←

『女性の部屋をキョロキョロするもんじゃないよ？』

「俺とAの仲じゃん？」

『ただの幼馴染みでしょ』

あ、今の言い方は可愛くなかったかな

卑屈な私が顔を出す

「そうだけどさ……」

なんだか不貞腐れたような顔したチャニョル
そんな顔しても可愛いだけだって

リビングで並んでソファに座る
そのまま缶ビールを前に置いて飲もうとしたら

「A着替えないの？」
『……この部屋のどこで着替えろって？』

私の部屋は1DK
どこに隠れる場所があると？

「俺達幼馴染みじゃん？
Aの体は見慣れてるさ」←

いやいや
いつの話してんだよ

そりゃ小さい頃は一緒にお風呂入った事もあるし
一緒に寝たこともあるけど
全部小さい時

……思春期あたりに
チャニョルの方から離れてったんじゃん……

あ、余計なこと思い出しちゃった

そうだ、こうやって皆離れていくんだ
きっと私って
無意識でも他人から嫌われるようなことしちゃってんだ

だから皆離れてく

まただ
卑屈な私が出てきた