十六話 ページ18
．
しまった
今年に入って大変な誤ちを起こした
寝坊。つまり遅刻
皆勤賞を狙っていたつもりなのに
なんという失態。だが、
「急がねば」
「そう言ってる割には随分とゆっくり歩いてるよね」
後ろから聞こえた声に振り向くと
イチゴ煮オレを片手に持った
赤羽くんが立っていた
「話しかけないでください」
著しく際立ったその髪色が
一気に私を不快にさせる
「そんな嫌な顔されたら
余計話しかけたくなるじゃん」
コイツの体にはきっと
まっくろくろすけが滞在しているに違いない
なんてダーティーな奴なんだ
「Aちゃんも遅刻するんだね」
「一緒にしないでいただきたいですね」
私は違うんです。あなたとは全く
「なんて言い訳するの殺せんせーに」
「ナンパされて困ってました」
「それはないから他の言い訳考えなよ」
「身動き取れない状態にして
目の前でイチゴ煮オレ潰してやる」
「なにそれ一種の拷 問じゃん」
どこが拷 問なのか全く分からないが
イチゴ煮オレ愛好家の本人が言うんだから
拷 問なのだろう
「でもさ、
Aちゃん可愛いよね」
「は」
いきなり何を言い出すんだ
その手に持ってる
イチゴ煮オレ投げ捨ててやろうか
なんて思ってると
少し距離があった赤羽くんとの隙間が
数センチ縮まる
「結構モテるんじゃない？Aちゃん」
じわじわと近づく赤羽くんに思わず
後ずさりしてしまう
だが後ろには大きな木があり
もうこれ以上下がれない
赤羽くんは構わず距離を縮めてくる
怖いとは思わないが嫌な汗が頬を伝った
「その顔、
男ってそういう顔にそそられるんだよ」
もうない距離に
赤羽くんは私の耳に顔を寄せた
気迫に押されて思いっきり目を瞑った
「じょーだん」
「え、」
耳元で呟かれた声に間抜けな声を出すと
「だから状況だって〜
ちょっといじめたくなっただけ」
「さっ、さいっていッッ」
「い゛ッ」
私は怒りと恥ずかしさで顔に熱が灯り
思いっきり男の急所を蹴って
学校まで全速力で走った
．
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とろろ丸(酸素@)(プロフ) - 黄名子もちさん» ありがとうございます！キャラが曖昧なのですが、そう言ってもらえて嬉しいです笑更新頑張ります！ (2016年10月22日 15時) (
レス) id: 2db22c4550 (このIDを非表示/違反報告)
黄名子もち(プロフ) - こういうの大好きです。猫葉ちゃん可愛い！更新頑張ってください、応援してます♪ (2016年10月22日 15時) (レス) id: cc2176262f (このIDを非表示/違反報告)
とろろ丸(酸素@)(プロフ) - 赤紅葉さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2016年10月19日 22時) (レス) id: 2db22c4550 (このIDを非表示/違反報告)
赤紅葉 - 面白いです！更新頑張ってください！ (2016年10月19日 18時) (レス) id: 4fdd9234c8 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ丸(酸素@)(プロフ) - ＲaNaさん» ですよね！私律だけは見方につけておかなければと察知いたしまして笑 (2016年10月7日 23時) (レス) id: 2db22c4550 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とろろ丸(酸素@)1 | 作成日時：2016年9月23日 16時
