青と桃の選択肢 (ページ13)

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店員に席を案内され、向かい合う形でテーブル席の椅子に座る。

「ほら、お腹ぺこぺこのマサイくん、先に選びたまえよ。」

一冊しかおいていないメニュー表を彼に手渡す

マ「一緒に見ようぜ〜。」

そう言ってテーブルの真ん中にメニュー表を広げた。

メニューには数種類のとんこつラーメンが載っており、その他に餃子や炒飯などのサイドメニューが載っていた。

「ここ、とんこつラーメン屋か。」

マ「そうそう。ネットで見つけてさ、食べに来たかったんだよ。」

「そういうこと。」

マ「Aなんにする？」

色々とあるが、実は最初目に入った瞬間からこれにしようと決めていたものがある。

「私も腹ぺこぺこなんだ。だからこの.....チャーシュー大盛りとんこつにする。」

マ「ほんとに肉好きだな。漁師の孫なのに。」

「だからじゃない？幼い時から魚食べすぎてんだよ。まぁ、魚も食べ飽きないくらい大好きだけどさ。」

そう、私の父方の家系は先祖代々漁師の家系であり、それに従って祖父もまたゴリゴリの漁師であった。

しかし、私の父は漁師の道には進まず、海洋生学者の道を進んでいる。しかもかなり有名な。

研究の為に世界の海を渡っており、なかなか家には帰ってこない。

楽しい事好きな性格な為か帰ってくるのはいつも突然である。

ちなみに父が選ばなかった漁師の道は、変わりに私の二つ上の兄が今は受け継いでいる。

マ「Aは料理もほぼ魚料理しか作れないもんな。」

「お黙りｯ！！ほら、さっさとボタン押して店員さんに注文しなさい！」

マ「ほいほーい。俺もAと同じのにしよ。」

と、マサイは間抜けな返事をしながらボタン押し、私の分も一緒に注文してくれた。

しばらく待っていると店員さんがふたつのラーメン丼を運んで来た。

それぞれの目の前に丼を置き、お礼をすると軽く頭を下げ去っていた。

マ「いやー、美味そうだけどA食いきれっか？」

「おっ、任せなさいよ。今の私、なんでも入るから。」

と、胸を張り。いただきますをする。