＊ 白 の 悪 党 ＊ White Rascals

◇ ページ33

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『 琥珀さん、止めようとしてるんですか？ 』




遠回しに聞いたって意味は変わらない。


ストレートに聞いた方が手っ取り早いってのもあるし。


ていうか、この人には遠回しに聞いても伝わらない気がする。




九十九｢ …あぁ。
俺が眠ってる間にいろいろあったみてぇだな。

…悪かったな、お前らの店壊して、
女に薬盛ったりしてよ。

挙句の果てにお前まで攫って来ちまってる ｣



『 …ううん、確かに店の子達のことは許せないけど、それをやったのはDOUBTでしょ？
店を壊したのも、PEARLとBERNIEだし。

九十九さんが謝ることないよ。

ROCKEYはそれじゃ済ませないかしれないけど。(笑) 』



九十九｢ …琥珀さん、龍也さんが死んでからすげぇ変わっちまった。
俺も、ついこの間目覚ましたばっかなんだけどな。(笑) ｣




悲しそうに笑って、煙草に火をつけた。




『 …正直、ムゲンのことはよく分からないけど。でも、九十九さんは絶対、今の琥珀さんを望んでないでしょ？
あたし達も、S.W.O.R.Dが壊されるの黙って見てなんかいられないし 』



九十九｢ …そうだな。
俺が止めねぇでどうすんだってな ｣





それ着とけ、って上着をあたしに掛けたまま、またどこかへ消えていった。







『 …お腹すいた 』




この状況で何考えてんだってね。



だって、ここに来てから何も食べてないから。




そういえば、ここにきてどれくらい経ったんだろう。



時計も無ければ、もちろん携帯も奪われてる。








＿＿ ﾄﾞﾀﾄﾞﾀﾄﾞﾀ ｶﾞﾁｬｯ




複数人の足音が聞こえた。


足音だけなら、ざっと十数人はいそうな感じ。




｢ …いた、 ｣


『 え、何あんた達 』




真っ黒の服に身を包んだそいつらの真ん中に佇む男は、




｢ こいつ、売るにゃ勿体なくねぇか高野？ ｣


高野｢ …そうだな。
無名街の女と同じとこ連れてけ平井 ｣


｢ …わかった ｣




スキンヘッドの、あたしが大嫌いな奴。



立ち上がって戦闘態勢に入ったのはいいが、



この人数だし、今は体力だってない。




蹴りもあっさり止められる始末。




そのまま拘束されて、


またなにか薬を嗅がされたのだろうか＿＿



瞼が重くなって、そのまま体の力が抜けていった。




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