＊ 白 の 悪 党 ＊ White Rascals

◇ ページ32

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＿＿ ﾄﾞﾝｯ




気付けば、目の前に李の顔。





李｢ あなたは僕のことをナメている ｣



『 …さぁね。
所詮、ナメられるってことはその程度の男だったってことじゃないの？ 』




＿＿ ﾊﾟﾝｯ




『 …った、 』




頬に衝撃が走る。


それが李によるものだと理解するまで、それほど時間はかからなかった。




李｢ あなたは本当に面白い人ですね。
だけど女性だ。
所詮僕の力には適わない ｣




ソファに押し付けられる体。




李｢ 本当に、綺麗な身体をしている。
DOUBTに渡すには勿体ない ｣



『 その身体をあんたは今傷つけてんのよ 』



李｢ …その減らず口さえ無ければね ｣



『 …っん！
っ、やめ、！ 』




怖いというより、痛い。


身体ではなく、心が。



ROCKEY、ごめん。


攫われた上に、こんなことされて。




失望しちゃうよね、こんな奴。



強くなんかないじゃん、


弱いくせに強がってるだけじゃん って。




？｢ 嫌がってんじゃん、そいつ ｣



李｢ …九十九さん ｣





…九十九って、あの…？





九十九｢ …李、もうやめろ。
そいつは何も悪くねぇだろ。離してやれよ ｣



李｢ …仕方無い。
九十九さんが言うのであれば ｣




そう言って李は、どこかへ消えていった。




『 …ありがとうございます、 』



九十九｢ あ？別に大したことしてねぇよ ｣




この人、いい人かも。





九十九｢ つーかお前よ、そんな格好してんなよ ｣



『 …え、っあぁ！

…見ました？見ましたよね？ 』



九十九｢ 見えたもんは仕方ねぇ。
どこまで白で統一してやがんだ ｣




やっぱ違う！




『 …変態！ 』



九十九｢ あぁ？
…てかお前、服破れてんのに見んなっつー方が無理だろ。
これ着とけ馬鹿 ｣



『 …優しいんですね 』




思わず、本音がこぼれた。




本当にこのひとは、優しい人なんだと思う。







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