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17話 ページ17

「ニュート…?」

「あ、ぇ……A?」


ニュートが杖片手に私を見て安堵の表情を浮かべる。
フラフラと近寄ってきたと思ったら、伸びてきた細長い腕に抱き寄せられた。


「っ!」


な、なにこれ
洗剤や香水とはまた違うほんのりと甘い匂いに包まれる。
ギュンっと跳ね上がった心臓がサイレンを鳴らした。


「……よかっ、た」


耳元でか細く呟かれた言葉にどれだけの感情が含まれているのか。
私なんかじゃ到底計り知れなくて、申し訳ない気持ちが溢れた。どう伝えればニュートを安心できるだろう。今、私がどう伝えようがきっとニュートは説教だけじゃ済ましてくれないだろう。


「声、聞かせて」


抱擁している腕に力が籠る。私も同じように手を回そうか宙をさまよっていた手を広い背中に回した。

あれ、こんな事最近もあったな、と少しの笑みが零れる。


「ごめんね、ニュート」


敬語は敢えて付けなかった。
これが私なりの彼への気持ちだ。

爽やかな風に吹かれてどれくらい経っただろう。カタカタと動くトランクに、どちらからともなく離れた。


「ムーナ、保護できたんですか?」

「…敬語」


ムッとした顔で言われたが、それとなく話を逸らした。

まだ鳴り響く心臓を思いながら、暫くは敬語にしようと誓う。


「ムーナは無事に保護できたよ」


誇らしげにトランクを掲げてみせた彼に、私は言わなくてはならない事を思い出す。
彼と再会するまでずっと考えていた。


「ここ、キメラを作る研究所だったんですね」


空気が変わったように感じた。氷のような風が私に刺さるようだ。彼の表情が少し歪む。
それも一瞬の話で、次の瞬間には温かい風に、彼の表情もいつも通りに戻っていた。


「他の子達は救えない」


私が言いたいことを掬ったんだと思う。
そう言ったニュートに、少しばかりの黒い感情がドロっと心に入り込んだ。
沢山のプレートに刻まれた名前が、脳裏に過ぎる。


「どうしてですか?なんでムーナは助けてあの子達は助けないんですか?あんな姿になるのに……ニュートは見てないからそんな事言えるんだよ」


ニュートが宥めるように私の肩に手を置いた。


「A、僕達の種族も同じだよ。お金に困らない人もいれば、毎日食べる物すら保証されずにひっそり生きている人もいる。政府はいちいち国民一人一人を幸せには出来ない」

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莉亜 - 今日 映画みてきましたああああああ!ニュートかっこよかったあああ!です! (2018年12月23日 21時) (レス) id: 0b051a452c (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き(プロフ) - 豆犬さん» こちらこそコメントありがとうございます!映画行ってきましたー!!どんな形であれ、一度は観て欲しい映画です! (2018年12月3日 16時) (レス) id: 528c8409e6 (このIDを非表示/違反報告)
豆犬(プロフ) - 返信してくださり、嬉しかったです...!って映画観に行ったんですかあああ!?!?()← 羨ましすぎますw 私は観れそうにないのでDVDを待とう(真顔) (2018年12月3日 1時) (レス) id: 7127065132 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き(プロフ) - 谷桐さん» 谷桐さん初めまして!あああああっ!貴方様もですかぁ!ここは沢山の同志がいて素晴らしい所ですね…(´;ω;`)ニュートさんのカッコ良さを表現できるよう頑張ります! (2018年12月2日 17時) (レス) id: 528c8409e6 (このIDを非表示/違反報告)
谷桐(プロフ) - 私もハマってしまった1人です…(笑)。ニュートがもうかっこよすぎて!小説更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2018年12月2日 16時) (レス) id: d68a053c79 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たこ焼き | 作成日時:2018年12月1日 4時

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