止まれよ時 ページ11
【貴方が消えてしまうことになったら】
病気とかではなく、存在自体が抹消されるみたいな。
✔とじゃさん
「やだ…やだよA…！」
薄くなる貴方の身体を抱きしめ首を振り続ける彼。絶対に離さない。離してしまったら、もう二度と会えないんでしょ？と震える声。でもね、もう時間がないの。と子供をあやす様にその頭を撫でてやる。大きな背中に手を回して胸板に顔を埋める。それが最後、ガラスが割れるように貴方は消えてしまう。抱きしめていた彼はそのまま崩れるように地面に顔を伏せた。ただ、悲痛な叫び声がその場にずっと響いていた。
✔にじゃさん
「何かしてほしいことないか？俺に出来ることは……なあ、本当に消えちまうのか？消えちまったら、俺はAを忘れるのか…？」
貴方の手を握りながら俯く彼。声が震えているのは、きっと泣くのを我慢しているから。そんな彼に掛けてあげられる言葉はもう言えない。
ギュッと気持ちを伝えるようにその手を強く握ると彼がゆっくりと顔を上げる。その頬に伝ういくつもの涙をそっと消えかけている指先で拭った。「俺は…っ……！」けれど最後の言葉を言い終える前に消えてしまった貴方。呆然とその場を見つめ、ポツリと零した。「ずっと好きだった…。愛してた」届かぬ言葉は空に溶ける。
✔ついちさん
「どうしてかなぁ…。やっと、気持ちを伝えられたのに」
そうへらっと笑った彼。繋がれた互いの手には同じ形のリングがある。子供は2人かな、名前は…と楽しく話していた昨日が懐かしく感じてしまうのは、どうしてだろう。「Aちゃん」そう名前を呼ばれて横をむくと重なる唇。何度も何度も違う角度から攻められて、息継ぎが大変なのに、それよりも心が苦しい。苦しいよ…、
きゅっと握った彼の服。そして、貴方は消えた。残った彼女の残り香と唇の柔らかい感触。それら全てを思い出すように、彼は目を閉じた。ねえ、君以外に誰が僕の世界を色付けてくれるの？そう小さく呟き、彼女が残したリングを拾ってキスを落とした。
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鑪ﾁｬｺ(プロフ) - めちゃくちゃ好きでっす(´ρ`) (2019年7月23日 23時) (
レス) id: 6dbc6dd031 (このIDを非表示/違反報告)
風鈴(プロフ) - たこ焼きさん» ありがとうございます！これから頑張っていきます！(*'ω'*) (2019年4月25日 22時) (レス) id: e101d24d75 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き(プロフ) - 風鈴さん» 返信遅れてすみません！作品読んで参りました！風鈴さんの書き方があまりに美しく、即お気に入り登録致しました…(照)宣伝有難うございます…((*_ _)(ｺｿｯ)これからの更新、楽しみにしてます！ (2019年4月25日 19時) (レス) id: 528c8409e6 (このIDを非表示/違反報告)
風鈴(プロフ) - ご無沙汰しております風鈴です。たこ焼きさんからいただいたアイデアでの作品を連載開始させていただきましたのでご報告に参りました！まだまだ途中ですがよろしくお願いします(*'ω'*) (2019年4月24日 10時) (レス) id: e101d24d75 (このIDを非表示/違反報告)
たこ焼き(プロフ) - 風鈴さん» 了解しました！(*´ω`)ゞ (2019年4月12日 0時) (レス) id: 528c8409e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たこ焼き | 作者ホームページ：http:/http://commu.nosv.org/p/tensan819
作成日時：2019年3月17日 22時
