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96話高校のお友達ページ6

突然だが俺が先程述べた情報屋について話そう。

そうだな……。正直に言うと俺とは方法は異なる方法でこちらの世界に来てしまった転生者だ。こちらで生まれ直したらしい。まあ、俺の方が特殊ケースだが同郷出身に会えたのは嬉しかった。しかも日本生まれで東京出身で高校の時の友達という……。

当時は驚いたもんだ。もちろん向こうも目をまん丸にして驚いていたな。え、嘘〜！だって、完璧クロロじゃん！みたいにはしゃいでいた。

俺は当時信頼できる情報源が欲しくて情報屋を渡り鳥のようにポンポンと利用していた時期がある。除念師探しのためにも念の為にな。そしたら、高校の友達を少し大人にしたらこうなるのかなと言った感じの顔をした彼女がいた。しかも、俺の顔を見た途端げっと声を出すもんだから思わず笑ってしまった。そんなんで本当に情報屋出来てんのかよ。そして、俺は彼女にこう言った。

『相変わらずだな、𓏸𓏸』

「え、なんであたしの名前知ってるのよ！誰よ、あんた！」

『Aって言ったら驚くか？』

「待って、それはあたしのお友達の名前だけど!?どうゆう事？」

『そのままの意味だ、𓏸𓏸。高校の時のお友達のAだよ』

「嘘！だって、Aは女の子だし、こんな如何にも計算高そうな性格してなかったよ！それに外見まんまクロロじゃん！」

『あぁ、それならガワだけだ。この世界にちゃんとした本物のクロロならいるから心配するな』

「絶対ガワだけじゃないでしょ！もう性格がモノホンクロロじゃん！」

『これに関しては予測はついてはいるが確信はしていない。それに、ワイワイとしていた頃の方が今では違和感を感じるほどだ。』

「……とりあえずは信じてあげる。ただし、高校の時の思い出話をしてくれたらね！」

『そういえば、二年の始業式に廊下で何故かバナナで滑って近くにいた教頭のカツラを勢いよく掴んで外しちゃって怒られてたな、あとは……』

「や、やめて！わかった、信じるから！そ、それでここにはなんの情報が欲しくてきたのよ」

『除念師の居場所』

すると、𓏸𓏸は真剣な表情をして俺に除念師について話す。仕事になるとどこか冷静で暗い印象を受ける。仕事と日常で使い分けているのか、まるで二重人格みたいだな。

とまあこのような出会いで俺の信頼できる情報屋を見つけたわけだ。