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42話別の世界ページ42

『お前が悠仁の母親？どういうことだ？意味がわからない』

「意味も何もそのまんまだよ。少し考えればわかる事だよ」

『まさか…』

嫌なことを想像してしまった。

『お前は自分自身の人格をほかの体に移動させることができるのか？つまり、その体はお前のものでは無いと』

「これまた正解！頭いいね。」

なんてやつだ、こんなことができるとは。つまり、俺にかけた術はその派生のものか。

「他には？1番聞きたいことあるでしょ？」

『…なぜ、俺がこの世界の人間じゃないと考えた？』

「最初に違和感を感じたのが君を誘拐して脳をいじった時。脳の造りは他の人間と大差ない。なのに、何かひっかかった。まるで未知なものがそこにあるかのように。」

「何年経っても効かない術式。だが、突然反応があったんだ。つい最近ね」

「それはなぜか、君はもしかしたら別の世界の人間で、この世界に馴染み始まったからなのではないか、とね」

「私も半信半疑だったさ、だからあぁやって聞いてみたが本当にそうだったとはね、驚きだよ」

くそ、聞き方を間違えたか。もう既に断定したものかと思っていたが違かったのか。

『それで、邪魔な俺は今の内に追っ払いたいと？』

「そういうことだね。君は帰りたいだろう？元の世界へ」

『正直に言うと帰りたかったんだろうな、最初は』

「最初は？」

『今は違う。大事な家族ができた。友人ができた。それを捨ててまで戻ろうとは思わない。』

「そうかい、穏便に済ませたかったんだけどまね。」

「残念だ」

戦いが始まった。