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や、やばいなんか怒ってる?!
起き上がろうとしてみるけど、まふくんはその細い腕のどこに力があるのか、私なんかには適わないくらいの力で私を倒した。
「そんな、無防備な姿見せちゃって。僕だって、男なんだけど…?」
『え………』
そんなこと、わかってる、けど……
「…なんちゃって。」
?!
さっきのまふくんとは一転、いつものまふくんだ。
「ちょっと意地悪しちゃった。」
『なっ…か、からかわないでよ』
顔、絶対赤いじゃん私。
あー恥ずかしい、からかわれただけなのに。
「ねぇ、Aさ。」
『ん?』
「僕たち、非リア同士で協定を組んでみない?」
『協定、、、?』
するとまふくんは、ニヤリと笑った。
「ルールは簡単。お互いに恋人ができるまで、仮の恋人をするんだよ。……そうすれば、経験も得られるし、恋人がいるように偽れるし、どう?」
『仮の恋人?!』
なんだそのめちゃめちゃな協定。あほらしい。
…ことはわかっているのに、今朝の焦りを思い出した。
私に彼氏ができないのは、いい年こいて経験がないから?!
じゃあ、経験を積めばいい?!
ってことは。
これ、めちゃめちゃ今の私にぴったりなんじゃ…??
それに、それでまふくんも都合がいいなら、断る理由はない。
単細胞な自分は、
『組みます』
と、即答していた。
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作者名:芽亜里 | 作成日時:2018年7月7日 21時