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運命の灯火,38 ページ38

◯。運命の灯火



その日から、鍛錬の日々だった
朝早くから、走り込みをする
山一周分走り終えると
やっと朝ご飯を食べれる

ご飯を食べ終えるとまた走り込み
今度は山一周じゃ無くて、
山の頂上と麓を往復する
それが昼までずっと続く

中盤くらいから
無我夢中で頭の中が空っぽになる
走りたくないと体が訴えかけている

でも、師範が言うには、



『出来ないって思ってたらできる訳ないの
 出来ると思ってたら、大抵のことは、
 なんだって出来るのよ?』



とのこと
疲れたからと言って止まれるけれど、
そこで止まるということは、心が弱い人だ
そう師範言う

その言葉で、頑張らないといけない気がしてきて
脚を動かす

終わる頃には脚は
棒のように機能しなくなる

でも、この走り込みのおかげで、
嫌でも寝込んでいる間の体力を取り戻した

昼食をとると、今度素振りにはいる
しかも、何故か師範がやらせる素振りは、
本物の刀だった
木刀に触れるよりも前に本物の刀に触った
素振りをするたびに身の危険を感じる
とにかく怖かったけど、無我夢中で振った

十日経つ頃、素振りの刀が木刀に変わった
そこから、師範の体の動きを徹底的に直される
他にも、全集中の呼吸を教える時から
一日中やりなさいと言われたり、
呼吸の型を一回だけ教えてもらって
型通りに動けるか明日確認すると言われたり
無茶振りが凄かった
でも、やらなければ行けないと思った
やらなければ、何も出来ない人になると思った

とにかく無我夢中だった
朝から晩までずっと鍛錬
夜は泥のように眠る日々

師範の継子に、
休むように言われたのはここに来て、
一ヶ月経った日のことだった
師範は七日前から任務に出ていて、
帰って来ていなかった

それでも、いつも通り鍛錬をしていて、
昼近くになっていた
昼までの目標を終わらせたくて頑張っていた
継子の人達は大体同じことをして
ご飯を作ってくれている

僕の腕を誰かが引っ張った
びっくりして、
其方を向くと千佳さんがいた



菅「ねぇ、流石に壊れちゃうよ」


時「大丈夫だから、手、離して」



そう言っても、手を離してくれなかった
千佳さんは、哀しそうに何故かこちらを見ている
訳か分からなかった
何故休まなければならないのか
休んだところで時間の無駄だと思うから
今は、稽古をしないといけないと
体が言っているから



時「…なんで、なんで
  そんな哀しそうな目をするの」

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:下倉琉羽 x他1人 | 作成日時:2021年10月10日 11時

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