運命の灯火,35 ページ35
◯。運命の灯火
ある日夢を見た
凄く懐かしいような、
遠い世界の話のようだった
僕は薄っすらとある記憶を辿った
記憶の中にあるのは大切な人の
記憶、思い出だらけ
お館様や師範、後…
師範の継子で僕の仲間達
ああ、この夢は仲間達と師範の思い出だ
きっと夢から覚めると忘れるんだろうな
そう思いながら夢の続きを見た
そう、これはまだ入隊前
記憶を無くてしてから、
半年も経ってない日のこと
お館様の屋敷に師範がやってきた
時「…お館様、誰ですか?」
僕がそう言った時、側にいた女性は
酷く顔を引きつらせた
今にも泣きたいと言っている顔だ
意味が分からなかった
泣くなら勝手に泣いててほしい
けど、僕の前では泣かないでほしい
ほんと、迷惑なんだけど
耀「無一郎、これから君の育手になる
月ノ宮夜宵だよ
鬼殺隊で夜柱として活躍している現剣士だ
同い年だけど
あくまで上司な事を忘れないでね」
時「はい」
怪我が治って居なかったから
今回は顔合わせと言うことらしかった
お館様は出て行かれて、二人だけになった
彼女は自己紹介してくれた
『先程にもご紹介に上がりましたが、
月ノ宮夜宵です
師範とお呼びください
時透くん宜しくお願い致します』
とても丁寧なもの言いに、
少しもの覚えを感じた
でもすぐにかき消された
何かを感じたが、
その感覚を忘れた
代わりに別に何かを思った
えっと、時透と呼ばれることに
違和感を感じたと思った
時「上司なのに、
言葉丁寧過ぎじゃない?
目上の人を敬ってるみたい
あと、時透じゃ無くて無一郎の方がいい」
そういった後ちょっとだけ歯がゆくて
少し俯いた
チラリと彼女の方をみると
目をかっぴらいて固まっていた
少しするとふわりとした優しい笑みに変わり
温かさを感じる
顔がコロコロと忙しい人だなあ
『そうですか
ふふっ頑張りますね』
「直って無いよね」と思った
これが僕の覚えてる限りの物語の開始地点だった
18人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:下倉琉羽 x他1人 | 作成日時:2021年10月10日 11時