鬼殺隊柱合裁判,4 ページ4
○。鬼殺隊柱合裁判
朝日を浴び、キラキラと輝く若葉が風に揺れる中、木々の枝を飛び移って行く影が一つ。軽やかなステップで木から木へ移って行く。
まるで、木々の妖精のような彼女の行き先は、森の中に隠れたお屋敷。産屋敷邸であった。
森の木から、屋根に飛び降りると、またもや彼女は羽根のように軽やかなステップで走り出した。
彼女は一体誰なのか。それは、鬼殺隊に入り異例なスピードで出世し、僅か四ヶ月で鬼殺隊の柱となった夜柱。誇り高く、偉大な柱の一人であった。
僅か十歳の頃に柱となった。尚、今現在は十四で今でも柱の中では年齢は一番下。最年少で柱になった彼女は、四年も柱として活動しているのに、その歴を感じさせない初々しい空気を纏っていた。
話は代わり、彼女には中々直せない短所がある。
それは時刻関連についてだ。例えば、柱合会議や何かの待ち合わせでは必ずと言っていいほど、遅れる。正確に時間を守る事が苦手で、気付いたら遅れていたは日常茶飯事。
彼女は時間についてあまり気にしないという傾向があり、気にする事が少ない。
なので、時間に関係する事は基本的にやらかしてしまう。
まさに今、それが原因で焦っていた。
今の時刻は彼女の集合時刻時に間に合うか間に合わないかの狭間。その集合とは、柱合会議のことだった。柱が半年に一度、産屋敷邸に赴き、今後の方針や様々なことを話し合う。
そして、時には裁判となり隊律違反をした者を裁く会議にもなり得る。
たまたま今日は、隊律違反をした隊士がいるそうで裁判にかけられるらしい。その事についてで早めについておくように、と言われていた。
暫く産屋敷邸の屋根を駆けていると、目的地が見えてきた。懐に入っている懐中時計を見ると、ギリギリ間に合っていた。遅れるかとヒヤヒヤした心が落ち落ち着く。
安心して、下に誰かいることも確認せず飛び降りる。
すると、砂利の上に転がっている人がいることに気付く。けれど、とき既に遅し。彼女が下に意識を向けたときには、もう宙に浮いていた。
刹那、
脚に衝撃と痛みが骨に響き、思わず膝をついてしまった
過去、これまで程に飛び降りただけで脚が痺れるような痛みを感じた事があっただろうか
痛みをこらえるように目を瞑る
『痛っ…?!』
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作者名:下倉琉羽 x他1人 | 作成日時:2021年10月10日 11時