暇の楽しみ方,27 ページ27
○。暇の楽しみ方
町へ降りてみたはいいものの
何もすることがない
これといった任務もなければ
誰かと約束をしていたと言う事もなかった
屋敷に帰り稽古をする事も考えたが
屋敷からここまで約四里程離れており
帰る気にはなれなかった
町に来たのなら無一郎くんと回りたかった
そんな甘い考えが浮かんできたので
切り捨てる
どうしようかと町をブラブラと歩いていると
目の前から知り合いが
走って近付いてくるのが見えた
甘「夜宵ちゃーん!」
『あっ!甘露寺様』
甘露寺様は右手に葛餅を
左手にはみたらし団子を三本持っていた
『走っては、落ちてしまわれますよ?』
甘「そうね!そうだよね!
でもね、夜宵ちゃんがいたから
来ちゃったの〜!」
頬をほんのり赤らめて笑う
見つけて来てくれたと言われて
嬉しくないわけが無い
ふふっとこちらも釣られて笑ってしまった
甘「夜宵ちゃん
この後暇かしら?」
『ええ、予定は御座いません』
甘「私と"デート"しましょう?」
"デート"聞き慣れない言葉に
首を傾げる
すると甘露寺様は説明してくれた
楽しくお店を二人で回ると言う事だそう
正確に合っているかは
定かではないけれど
『ええ、いいですよ
"デート"楽しみです』
甘「ええっとね、まずどこ行こうかしら
沢山あるのよ
夜宵ちゃんと行きたいところ!
んーと、まずは茶屋に行きましょ!」
そう言って手を引っ張って
歩き出した
わたくしと甘露寺様の"デート"が始まった
大正コソコソ噂話
デートとは
男女が日時を決めて会うこと
らしいですよ
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作者名:下倉琉羽 x他1人 | 作成日時:2021年10月10日 11時