48話 レジーナ一変 ページ49
「マナにあげるのよ」
「それなら俺から渡す」
「駄目！ あたしが渡したい」
これが王家のものなら尚更渡すわけにはいかない。
「力づくで取るわ」
「やってみろよ」
「暴力は駄目ー！ レジーナ、Aも私の友達なんだよ」
「で、でも……。あたしがマナにプレゼントしたいんだもん」
なんだ？ 前に会った時と印象違うな。
「んー、A。ロイヤルクリスタル、レジーナに渡せない……？」
マナは両手をあわせて恐る恐る俺にお願いをした。
「……何かあっても俺は責任とらないからな」
「ありがとう！」
レジーナに渡すと、嬉しそうに受け取った。「わー、綺麗」と感動している。
「綺麗だね〜。すっごい真っ赤」
「真っ赤って……、もっと他に言うことあるでしょ」
「だって真っ赤なんだもん！」
「まあまあ、いいではないですか」
「どっちでもいいわ」
4人の会話を争っているように見えたレジーナは、「友達なのに、喧嘩するの？」と聞いた。
「喧嘩、ではないけど……。友達でも喧嘩するよね？｣
「そうね。正直な気持ちをぶつけあえる相手だもの」
「どんな時でも苦楽を共にしてますわ」
「……あたしもなりたい。友達、なりたい！」
「何言ってるの。レジーナはもう友達でしょ」
マナの言葉に、レジーナはほっとしたような顔をした。
「なんだろう、この感じ。胸の奥がドキドキする……」
そう言った瞬間、赤い石を握っていたレジーナの右手が赤く光り始めた。
赤い石は変形して、ロイヤルクリスタルとなった。
歌姫が持っている3つのロイヤルクリスタルも光り出した。
「これが、ロイヤルクリスタル！」
レジーナはさっきとは一変して、目の色が赤くなった。
「ロイヤルクリスタル、全部あたしが貰ってあげる。さぁ、渡して」
「ダメだよ、これは大切なもので……」
「ふん。くれないなら、奪ってあげる！」
まずい、と思って俺はレジーナからロイヤルクリスタルを奪おうとした。
「やっちゃいなさい、ジコチュー！」
しかし、どっからでてきたかわからない彫刻ジコチューにハンマーで殴られて吹っ飛ばされた。
「A！」
受身とってなかったら骨折してたな。
4人はプリキュアに変身して、ジコチューと戦った。
「スパークルソード！！」
歌姫が技を放つも、ジコチューには効いていなかった。
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作者名：ちゃゆ | 作成日時：2022年11月25日 0時
