証拠はそろった ページ9
ガブッ!ブチッ!ゴリゴリ…
Aは焦いながら鬼を喰らった。
その目には光がなく、喰うのに必死だった。
「っ」
十二鬼月の血はもっと美味しいんだろうな。
はやく喰いたい。
「!近くにいる」
シュッ!
·
「 血鬼術 刻糸輪転 」
「 水の呼吸 拾壱ノ型…… 」
ザシュッ!!!
Aは一瞬で間合いを詰め、木刀で累の頸を振るい落とした。
しかし冨岡の目には、累の身体のみが目前に映っていた。
「!?」
周りを見渡しても頸はない。斬ったAの姿もなかった。
「何者だ?」
Aはすぐな頸だけを持っていったのだ。
今は少し遠くの場所で累の頸を見ていた。
「俺の食べ、物……、俺ノ食ベ物」
頸を食べるのは初めてだったため興奮していた。
木刀で斬ったから浄化しない。ゆっくり喰えばいいものの急いでかじりついた。
「美味い……、美味い」
狂っていた。
食べ終わると、ちょうど日が昇りそうな時間帯だった。
「!急いで戻らないと…」
Aは高速で本部に向かった。
向かう途中で日が昇り始めたが、スーツとマントのおかげで体は守られておりフードにより日が顔に当たらないようにしていた。
本部に着いたらすぐに離れに向かい、息を切らして部屋に籠った。
「はぁ、はぁ…」
「A」
「!お館様」
襖の向こう側からお館様の落ち着いた声が聞こえた。
「鴉から聞いたよ。三体の鬼を斬ったんだってね。
一体は十二鬼月の頸。日輪刀で仕留めたのは義勇だったみたいだけど」
「……はい」
「十二鬼月の頸を食べたから、力はあるかな?」
「異常なほどに体力が上がりました。最低ですよね」
「ん?」
「元は人間である鬼を、鬼だからと言って喰ったです」
「……」
「最低な人間だ。いや、鬼か」
「Aは鬼を斬りたいんだよね。
鬼殺隊の意思がある、人間の意思があるということだよ。
私は最低だとは思わない。生きる為の術だから」
そうやって考えるのが一番楽か。
「元気を出して。これで証拠は揃った。
このあとの柱合会議で
Aが鬼殺隊と共に有ることを証明しよう」
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ゆう(プロフ) - いやいやそんなこと!次回6話程で完結しますので是非見てください!! (2021年3月11日 0時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - おぉ、なんかいつの間にか凄いことに、どうしたらこんな続きが気になる終わり方が書けるんだ? (2021年3月10日 22時) (レス) id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ほんと増えましたよね!嬉しい……(泣)見てくれる人がいると自然とニヤけが止まらなくて気持ち悪い顔してます笑 (2021年3月6日 13時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
天麩羅 - お気に入り登録一気に増えましたねぇ、どんどん人気になっていく、凄い、、! (2021年3月5日 19時) (レス) id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 頑張りますー! (2021年3月3日 21時) (レス) id: c0465afe59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃゆ | 作成日時:2021年2月19日 21時